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大塚家具、事業モデル改革に苦戦する理由

大塚久美子社長に聞く

2016年7月6日(水)

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 大塚家具がビジネスモデルの転換に苦闘している。5月の売り上げの落ち込みが大きく、2016年12月期に15億円の営業赤字に陥る見通しだと発表した。経営混乱への「おわびセール」を昨年実施した反動減の要因が大きいものの、今年6月の売上高も前年同月比38.1%減。一昨年の6月と比べても約7%減と低調だった。昨年3月に経営権を巡る委任状争奪戦(プロキシーファイト)で、父親で創業者である大塚勝久氏に勝利した大塚久美子社長。会員制をやめて気軽に立ち寄れる店を目指して改革を進めてきたが、なかなか成果につながらないのはなぜか。会社を去った勝久氏が新会社を立ち上げて、大型店を開業するなど逆風も吹く。大塚久美子社長に事業の現状や今後の展望を聞いた。

(聞き手は鈴木哲也)

大塚久美子(おおつか・くみこ)
大塚家具社長。1968年、埼玉県生まれ。1991年一橋大学経済学部卒、同年、富士銀行(現 みずほフィナンシャルグループ)入社、融資業務、国際広報などを担当。1994年大塚家具入社。1996年取締役就任。経営企画室長、営業管理部長、総合企画部長、経理部長、商品本部長、広報部長などを歴任。2004年取締役を退任。同社を離れ、2005年クオリア・コンサルティング設立、代表取締役就任。2007年フロンティア・マネジメント執行役員就任、同年退任。2009年大塚家具社長就任。2014年7月取締役、2015年1月社長就任(現任) (撮影:大高 和康)

会員制をやめて、気軽に入れる店に転換することで、顧客を増やそうとしてきました。ここまでの成果をどう見ていますか。

大塚:都心にある新宿や銀座などの店舗で、来館者が増える効果が表れています。私が2009年に社長になって、すでに会員制の仕組みは柔軟な運用に変えてきていたのですが、お客様はまず受付に行って手続きをするのが普通という雰囲気が残っていました。しかし昨年春以降は戦略をより明確にして、1階のレイアウトを変えるなどの改革を進めて、普通の小売店と同様に入れるようにしました。「5分だけ時間があるから、さっと見てみよう」という方でも気軽に入れる雰囲気です。入店のハードルは低くなって、結果として入場者数の増加にはつながっています。

しかし、なかなか売り上げに結び付きませんね。

大塚:私たちの商品は説明をしたり、提案をしたりしないと、なかなかお客様が決めきれない商品です。購入に失敗はしたくない。失敗しながら自分のライフスタイルを学ぶなんていうことが、なかなか家具の場合はできません。

衣料や食品に比べて、家具は単価が高いからですね。

大塚:そうすると、いろいろな面での情報やコンサルティングが必要なのです。今までの会員制の仕組みだと、ほぼ完全な対面販売で、最初から必要な情報はフルに出せますし、相談も受けられるのです。しかし今は入口を入りやすくして、自由に商品をみてもらうスタイルなので、どのタイミングから接客や説明をしたり、相談を受けたりするかというバリエーションが多くなります。それが社員にとって難しいハードルになっていて、今一番努力をしているところなのです。

コメント18件コメント/レビュー

そもそも、創業者が健在で、考えが変わらなかったなら、独立して違う名前の会社で行うべきだったと思う。顧客も従業員も混乱し、一連の総動員で、会社のブランド価値は、イケヤやニトリよりも下がった様に思う。(2016/12/01 19:27)

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「大塚家具、事業モデル改革に苦戦する理由」の著者

鈴木 哲也

鈴木 哲也(すずき・てつや)

日経ビジネス副編集長

日本経済新聞社で小売業、外食のほかビール、化粧品、衣料など消費財関連を幅広く取材してきた。03~07年はニューヨークに駐在。企業報道部デスクなどを経て、15年10月から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

そもそも、創業者が健在で、考えが変わらなかったなら、独立して違う名前の会社で行うべきだったと思う。顧客も従業員も混乱し、一連の総動員で、会社のブランド価値は、イケヤやニトリよりも下がった様に思う。(2016/12/01 19:27)

M&A目的もあるからなあ。(2016/08/18 08:01)

大塚家具の苦戦の原因は久美子社長が接客業(小売業かもしれないが、日本の小売業はコンビニに代表されるようにもはや接客業であろう)向きではないということに尽きるのではないだろうか。

大塚家具では何年に一度か大きな買い物をしてきたが、先般、30万円ほどの買い物をした際に、会計のその場で礼を言われて終わりだったのにはひどく驚かされた。それまではていねいすぎるほどの接客を受けてきたし、販売担当者は急いで次の接客にまわらなければいけないような状況でもなかった。
好みは別として、洋服屋では1000円のネクタイを買っただけでも店の外まで見送りがあるし、ディーラーで5000円のオイル交換をしただけでも洗車してもらえることもある。それらを「おもてなし」と呼ぶのかどうかはわからないが、不必要だと思うことはあっても不愉快だと思うことはない。そういう些細ではあるが記憶に残るようなことを「不必要」だとして切り捨てているような気がしてならない。


久美子社長のおっしゃる「カルチャーとかも含めて数年かけて、見直しを徐々に進めてきて、これからも、もうちょっとかかるかもしれません。そうしたトランジションをしていかないと、組織でクリエーティブにビジネスをつくり上げていけるようなカルチャーにはならないです」というような発言。
こういう発言内容からも接客業向きではないように感じる。日本で日本人相手に商売を行っているのであれば、こういう相手への気遣いのようなものがまったく感じられない言葉の使い方は避けるべきだろう。(2016/08/17 18:22)

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