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燃料電池車の重要部材をあのミズノが作っていた

カーボン素材の需要はスポーツ分野だけではない

2015年7月23日(木)

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 トヨタ自動車が2014年末に世界に先駆けて発売した燃料電池車(FCV)。「MIRAI(ミライ)」と名付けられたそのクルマの特徴の1つが、1回の充填で650kmも走れる航続距離の長さだ。それを実現するために、燃料である水素を700気圧という高圧で圧縮している。その高圧水素タンクに欠かせないのが、炭素繊維強化プラスチックと呼ばれる高機能素材だ。

 その素材を提供しているのがミズノ。スポーツメーカーのミズノが「究極のエコカー」と称されるFCVに欠かせない重要部材のサプライヤーとして活躍しているのだ。同社は1970年代からゴルフシャフトなどに使う炭素繊維の加工技術を磨いてきた。これまで培ってきた技術を生かして、スポーツ分野以外の産業向けの需要開拓を強化してきた。FCVへの採用もその一環だ。そこでミズノの製造子会社であるミズノテクニクスの伊藤隆志社長に、これまでの経緯と今後の見通しを聞いた。

(聞き手は坂田亮太郎)

そもそも炭素繊維強化プラスチックとはどんな素材ですか。

伊藤:エポキシ樹脂に炭素繊維を混ぜて固めたものです。一般的には「カーボン」とか「カーボン素材」などと呼ばれることも多いのですが、正式にはCFRP(=Carbon-Fiber-Reinforced Plastic)と言います。

ミズノテクニクスの伊藤隆志社長。大学卒業後にミズノに技術者として入社。すぐにカーボン素材の開発に取り組み、以来30年以上携わってきた。「私の会社人生はカーボン一筋ですよ」と笑う

 軽さと強度を併せ持つ材料であるため、これまで様々な用途に使われてきました。鉄と比べると、同じ硬さを発揮するために必要な重量は4分の1となります。つまりそれだけ軽くできるということです。

 この特徴を生かして、最初は宇宙・航空分野から活用が始まりました。ロケットの強度を保つ素材として使われ、今ではジェット旅客機のボディーにもカーボンの複合材が採用されています。

 スポーツ分野でも利用もわりと早かったですね。1970年代にはゴルフシャフトや釣り竿、それにスキー板などにもカーボンが使われるようになってきました。

 課題はコストが高いことです。ロケットや飛行機に使われる場合、コストがある程度高くなっても許されます。ただ、民生用の自動車向けでは何よりもコストが重要となります。ですから、「F-1」などごく限られたレース車輌に利用される期間が長く続きました。

スポーツ用品向けの素材として、ミズノはカーボンを使ってきたのですか。

伊藤:そうです。軽さと強さはスポーツ用具に求められる要件でもあります。例えば、ミズノでは1980年頃からカーボンシャフトを作る技術を磨いてきました。これは芯にカーボンを巻き付けて、固めた後に芯を抜きます。こうすれば中は空洞となり、カーボン素材だけでシャフトを構成できるので、非常に軽くなります。釣り竿やテニスラケットにこの技術が応用されています。

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「燃料電池車の重要部材をあのミズノが作っていた」の著者

坂田 亮太郎

坂田 亮太郎(さかた・りょうたろう)

日経ビジネス副編集長

東京工業大学大学院修了後、98年日経BP入社。「日経バイオテク」「日経ビジネス」を経て2009年から中国赴任。北京支局長、上海支局長を経て2014年4月から日経ビジネスに復帰

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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