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組織風土を悪くするリーダーになっていませんか

パナソニックが「ビジョン型」「育成型」管理職を増やそうとしている理由

2015年7月28日(火)

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 バブル入社組や団塊ジュニアなど、企業の人員構成上、ボリュームゾーンとなる年代が管理職に昇進する時代を迎えている。一方で、技術や市場が複雑化したことで、従来型のリーダーシップのスタイルに限界が見えているのも事実だ。東芝の不正会計問題で露呈したように、リーダーの言動が組織風土にどのような影響を与えるかも、改めて考える必要がある。

 日本の管理者層の傾向や課題はどこにあるのかを、組織・人事のコンサルティング会社、ヘイコンサルティンググループの高野研一社長に聞いた。

(聞き手は熊野信一郎)

ヘイグループでは日本人の管理職8600人以上を対象に、リーダーシップのあり方を分析したとのこと。その結果から、どのようなことが言えるでしょうか。

高野:日本の管理職は「民主型」のリーダーシップのスタイルが多いという特徴があります。「民主型」とは、部下の意見やアイデアを聞いて、意思決定に部下を巻き込むスタイルです。日本ではこの「民主型」を発揮するリーダーが59%となり、我々が定めている6種類のリーダーシップのスタイルの中でも突出して多く出ています。調査対象の10カ国で最も高い数値です。

 次に多いのが「率先型」で、これは自ら率先して仕事をこなしながら、部下や組織を引っ張るタイプですね。日本人の性格も影響しているのでしょう。総じて真面目なので、他人に任せるのではなくある程度は自分でやりつつ、チームワークも重視する。優しく、部下にも配慮するので、何でも自分でやってしまうという傾向があります。

高野 研一(たかの・けんいち)氏
ヘイコンサルティンググループ社長。日本債券信用銀行、マーサー・ジャパン、矢矧コンサルティングを経て、2006年10月にヘイ コンサルティング グループへディレクターとして参画。2007年10月に同社代表取締役社長に就任。リーダーシップ、グローバル人事の分野では、ヘイグループの国際ネットワークを生かし、アジア、北米、欧州での日本企業の活動、ならびに日本あるいは北東アジアにおけるグローバル企業の組織改革、サクセッションプランなどを担当している。1987年3月神戸大学経済学部卒業、1991年6月 ロンドン・スクールズ・オブ・エコノミクス(MSc)修了、1992年6月 シカゴ大学ビジネススクール(MBA)修了。著書に『ビジネスリーダーの強化書』(日本経団連出版)、『勝ちグセで企業は強くなる』『グループ経営時代の人材マネジメント』(ともに東洋経済新報社)など。

他国と比べた場合、日本の特徴はどこに出ていますか。

高野:国ごとに比較する場合、それぞれの国の雇用環境や国民性もそうですが、経済の発展状況もリーダーシップのあり方に影響すると見ています。

 例えば海外でも中国やインド、ブラジルといった新興国では、部下に服従を求める「指示命令型」と部下の育成に取り組む「育成型」の比率が高い傾向があります。経済が発展途上にある段階では、厳しい姿勢で部下を動かしたほうが効果的なのも事実です。また、経験が浅い部下についてきてもらうためにも、厳しいだけではなく、部下を育てようとする姿勢が自ずと求められます。

 一方、英国や米国などのいわゆるアングロサクソンの世界では、「ビジョン型」と「育成型」のリーダーが多いという傾向があります。部下の専門性が高く、かつ雇用も流動的な環境では、双方向のコミュニケーションを通じてリーダーがビジョンを示さなくては組織がまとまりません。

 他国との比較では、日本のスタイルはドイツと似ています。いずれも「民主型」と「率先型」が高い傾向があります。これも、国民性が影響しているのかもしれません。

リーダーが発揮している*リーダーシップスタイルの国別比較
*発揮している=診断スコアがグローバルで蓄積されたデータベースとの比較での67パーセンタイル以上(データベース全体の67%のリーダーよりも高い結果である)

日本で他国に比べて圧倒的に「ビジョン型」が少ない理由は何が考えられるでしょうか。

高野:いろいろな要素が関係してきます。例えば終身雇用型の雇用体系を維持しているので、ビジョンが明確でなくても社員が辞めるということがありません。また、年功序列で順番に昇格していく慣例が色濃く残るので、ビジョンを示すという訓練がされないまま管理職になります。米国などでは、年齢に関係なくマネジャーに就いたらビジョンを示すことが求められるので、自ずと経験を積むことになります。

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「組織風土を悪くするリーダーになっていませんか」の著者

熊野 信一郎

熊野 信一郎(くまの・しんいちろう)

日経ビジネス記者

1998年日経BP社入社。日経ビジネス編集部に配属され製造業や流通業などを担当。2007年より日経ビジネス香港支局に異動、アジアや中国に関連する企画を手がける。2011年11月に東京の編集部に戻る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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