• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

インバウンド増に“死角”あり

文化面での「富国論」が必要

2015年8月4日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 活況が続く日本のインバウンド市場。訪日観光客数は2014年に過去最高の1340万人に達し、今年も上半期だけで900万人を超え、このままいけば過去最高を更新するのが確実だ。

 だが、コンサルティング会社ベイン・アンド・カンパニー・ジャパンの分析によると、意外なデータも浮かび上がる。例えば、「爆買い」が話題になっている中国からの観光客。実数こそ増えているが、海外旅行をする中国人の中で、日本を目的地とする人のシェアは数年前に比べて、僅かだが低下している。

 また、欧米から遠距離旅行でアジア諸国に来る観光客。その目的地としての日本のシェアは決して高くはなく、タイや中国に後れを取っている。全体で見れば、世界的に海外旅行者が増加しているのに伴って、日本に来る外国人客も増えているというのが実情のようだ。

 ベインの火浦俊彦会長兼パートナーは「ターゲットを明確に定め、戦略的にインバウンド対策を練れば、もっと訪日外国人客数は増やせる」と語り、「日本というブランドのマーケターが必要」だと指摘する。

(聞き手は西頭 恒明)

戦略コンサルティング会社として知られるベイン・アンド・カンパニーですが、火浦会長は今回なぜ、「インバウンド市場」に着目したのですか。

火浦:我々はもともと、「2025年の日本」というテーマで研究をしてきました。10年先のことですから、もちろん分からないこともありますが、分かっていることもあります。その最も代表的なものが人口減です。2025年までに日本の人口はだいたい600万人減る見通しです。これは北海道全体の人口に匹敵するほどの規模です。

火浦 俊彦(ひうら・としひこ)氏
ベイン・アンド・カンパニー・ジャパン会長兼パートナー
東京大学教養学部卒業、米ハーバード大学経営大学院修士課程(MBA)修了。日本興業銀行を経てベインに参画。25年以上にわたり、消費財、流通、自動車、不動産、建設、投資ファンドなど、幅広い業種で日米欧の企業に対するコンサルティング活動に携わる。大規模な企業変革に対し、クライアントと共にチームを編成し長期間関与するケースが多い。直近では企業のM&A(合併・買収)に数多く関わり、企業の統合支援にも深く関与している。2008年1月から2014年3月までベイン東京オフィス代表。2014年4月より現職。

 それから2025年になった時に、年齢層で言えば50歳以上の人が5割以上を占めるようになります。さらに成人人口の3割近くは70歳以上というくらいに高齢化が進みます。

 そうなると、単に人口が減るだけでなく、高齢化の影響が重なって労働力不足が加速します。それによって労働コストも上がるでしょう。実は、人口減少のスピード以上に、企業が稼げる機会というのがぎゅっと縮小してしまう。そういう分析結果が出たんです。

 じゃあどうするか。企業がもっとグローバル化を進める、新たな成長の機会を生み出すなど、いろいろなテーマがある中で、日本国内でもっとお金を落としてもらうことを考えれば、自然とインバウンド市場が注目すべき大きなポイントの1つになります。そこでインバウンドについて分析してみたわけです。

コメント2件コメント/レビュー

最近の外国人観光客の増加に加えて、最近TVでよく放映される「世界中が日本に注目している!」類の番組の為か、ついつい世界中から退去して観光客が日本に来ているように思いがちですが世界的視野に立てば実は違うのですね。日本が本気で外国人観光客を呼び込み続けたいのなら、確かに日本全国を視野に入れた世界的なプロモーション活動が継続的に必要なのでしょうね。(2015/08/04 13:34)

「キーパーソンに聞く」のバックナンバー

一覧

「インバウンド増に“死角”あり」の著者

西頭 恒明

西頭 恒明(にしとう・つねあき)

日経ビジネス副編集長

1989年4月日経BP社入社。「日経イベント」を経て、96年8月「日経ビジネス」編集部に異動。2008年10月日経ビジネス副編集長。2009年1月日経情報ストラテジー編集長。2012年1月より現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

最近の外国人観光客の増加に加えて、最近TVでよく放映される「世界中が日本に注目している!」類の番組の為か、ついつい世界中から退去して観光客が日本に来ているように思いがちですが世界的視野に立てば実は違うのですね。日本が本気で外国人観光客を呼び込み続けたいのなら、確かに日本全国を視野に入れた世界的なプロモーション活動が継続的に必要なのでしょうね。(2015/08/04 13:34)

この記事に対する観光庁の考えを取材してもらいたい。(インバウンドに関してどのような分析をしてそれに対してどのような対応をしているのかなど)その結果を見ないといえないことではあるが、観光庁に限らず、官庁は自分の役割や使命をよく認識していないのではないかと思える事例が多い。(こんどう)(2015/08/04 10:00)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

変化を受け入れやすい組織体質があればビジネス上の“地殻変動”が起きた際にも、他社に半歩先んじられる。

井上 礼之 ダイキン工業会長