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中国は脅威とならないことを保証せよ、米国も保証する

スタインバーグ前米国務副長官に聞いた

2015年8月19日(水)

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 中国の行動について懸念が高まっている。ASEAN(東南アジア諸国連合)外相会議は8月6日、共同声明に「一部からは南シナ海の埋め立てに深刻な懸念が示された」との文言を盛り込んだ。名指しこそしていないものの、中国の行為を指している。

 7月には、米連邦政府の人事管理局(OPM)がサイバー攻撃を受け、2000万人を超える職員らの情報が盗まれる事件が発生した。ジェームス・クラッパー米国家情報長官が中国が「最有力容疑者」であると発言したと、米紙が報道した。

 今後、中国はどの方向に歩みを進めるか。オバマ第1次政権において、ヒラリー・クリントン国務長官(当時)の下で国務副長官を務めたジェームズ・スタインバーグ氏(現シラキュース大学マックスウェル行政大学院院長 )に中国観を聞いた。

(聞き手は森 永輔)

中国は今、何を目指していると考えていますか。

スタインバーグ:それは誰もが問う質問ですね。しかし、誰も答えることができない質問です。

ジェームズ・スタインバーグ(James Steinberg)。シラキュース大学マックスウェル行政大学院院長。オバマ第1次政権で、クリントン長官の下、国務副長官を務めた。クリントン政権では国家安全保障担当の大統領副補佐官を務めている。1953年生まれ。イェール大学で法務博士を取得。

 それには2つ理由があります。1つは、中国の中に多様な意見があることです。確かに中国共産党と習近平国家主席は中国内で大きな役割を果たしています。しかし、指導部にさえ、異なる見通しを持っている人がいます。

 もう1つは、もし仮に我々が現行の中国指導部の考えを察することができたとしても、次世代のリーダーたちはそれとは異なる見通しを持つからです。それを知ることは我々にはできません。

 ここで最も重要なことは、「中国が何を目指すかは他の国の反応に依存する」ということです。つまり、彼らの選択肢を我々が作ることができるということです。いずれの国もほかの国との関係の中に存在しており、真空状態の中に存在しているわけではありません。

 従って、問題は中国が何を目指しているかではなく、中国が積極的かつ建設的な役割を果たすよう、我々がいかに影響を与えるかなのです。我々は中国にこう語りかけるべきでしょう。「あなたの望むものは分かった。しかし、そのうちのいくつかは受け入れられない。だから考え直してほしい」。

中国は、米国に取って代わる超大国を目指しているとの見方があります。

スタインバーグ:「超大国」の定義は、やりたいことは何でも思い通りにできる国のことです。ほかからの反対がなければ、いずれの国もそうなりたいと思うでしょう。しかし、すべての国がそうなれるわけではありません。

 我々が中国に発すべきメッセージは「それは中国の選択肢ではない」ということです。 「中国は重要なアクターになれるでしょうし、力強い国になることもできるでしょう。しかし、ほかの国を支配する国になることはできない」と。「そうなろうと行動を起こせば、ほかの国も行動を起こす。だから考え直すべきだ」と。

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「中国は脅威とならないことを保証せよ、米国も保証する」の著者

森 永輔

森 永輔(もり・えいすけ)

日経ビジネス副編集長

早稲田大学を卒業し、日経BP社に入社。コンピュータ雑誌で記者を務める。2008年から米国に留学し安全保障を学ぶ。国際政策の修士。帰国後、日経ビジネス副編集長。外交と安全保障の分野をカバー。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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