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ネスレ、栄養を科学し、“脱・食品メーカー”へ

スイス本社の研究開発トップに聞く

2015年10月19日(月)

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世界最大の食品会社ネスレが、研究開発(R&D)の取り組みを大きく変化させ始めている。栄養を徹底的に研究し、科学の力で従来の「食品・飲料メーカー」という枠組みを超えて、消費者の健康をサポートする存在へと脱皮することを目指している。同社チーフ・テクノロジー・オフィサー(CTO)でR&Dトップのステファン・カツィカス氏に話を聞いた。

ステファン・カツィカス氏
世界最大の食品会社ネスレのエグゼクティブ・ヴァイス・プレジデント。チーフ・テクノロジー・オフィサー(CTO)として研究開発(R&D)を統括。グラクソ分子生物学研究所(Glaxo Institute for Molecular Biology)やサウジアラビアのアブドラ王立科学技術大学院大学(King Abdullah University of Science and Technology=KAUST)の学部長(Provost)などを経て2013年9月から現職。

最近、ネスレはR&D(研究開発)の方向性を大きく変えようとしていると聞きました。今、ネスレのR&Dでどのような変化が起きているのでしょうか。

ステファン・カツィカス:ネスレはご存じのとおり、世界最大の食品会社です。しかし、今や単なる食品・飲料会社から、栄養と健康、ウェルネスの先進企業になることを目指しています。そのためには、健康を維持し、病気になるのを防ぐために、栄養がいかに重要かを理解しなければなりません。

 ネスレが提唱してきた「Creating Shared Value(共創価値の創造)」という考え方は既に広く認知されていますが、ネスレはこのCSVを中核に事業全体をつくり変えています。CSVとは、グローバル社会の中で責任ある市民として、研究開発の成果をすべてのステークホルダーに還元することです。

 それをR&Dの立場からとらえ直すと、消費者にとってより良い製品を作るために科学の力を活用することを意味します。

 過去10~15年、定量生物学が飛躍的に進歩したにもかかわらず、栄養分野はその恩恵をあまり受けてきませんでした。例えば、シークエンシング(DNAの配列解析)やプロテオミクス(タンパク質研究)、メタボロミクス(代謝物質解析)といった先端技術は、脳科学や発達科学、医学の分野では活用されてきました。しかし、栄養分野ではそれほど活用が進んでいませんでした。ネスレは今、こうした先端技術を生かし、栄養分野の研究を深めようとしています。

ネスレが守る「ヒポクラテスの誓い」

具体的には、どのような分野に最先端の科学を生かそうとしているのでしょうか。

カツィカス:大きく3つのゴールがあります。1つは、医師の職業倫理として知られる「ヒポクラテスの誓い」にも定められていますが、「まず、害を与えない」ことです。これが、ネスレにとって何を意味するかというと、製品の成分を改善しなければならないということです。過剰な糖分や塩分、脂肪分を取り除かなければなりません。

 今日、ネスレ最大の研究プロジェクトは、公表している社会に対するコミットメントを順守することです。糖分、塩分、脂肪分の削減基準は、世界保健機構(WHO)などが推奨する摂取量に基づいています。

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「ネスレ、栄養を科学し、“脱・食品メーカー”へ」の著者

大竹 剛

大竹 剛(おおたけ・つよし)

日経ビジネス記者

2008年9月から2014年3月までロンドン支局特派員。2014年4月から東京に戻り、流通・サービス業を中心に取材中

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師