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ネスレ日本 高岡社長が語る「健康寿命ビジネス」

2015年12月14日(月)

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 ネスレ日本が、健康ビジネスに本気だ。12月5日、「健康寿命」を延ばすことを目的とした「ネスレ ウェルネスクラブ」を北海道で試験的にスタートした。ユニークなのは、ネスレの商品を売るだけではなく、総合的な健康支援サービスを提供する点だ。

 まず、コーヒーマシン「ドルチェ グスト」専用の抹茶カプセルを開発。顧客に日々の食事をスマートフォンで撮影してもらい、その写真から各種栄養の摂取状況を分析。その結果を基に、顧客ごとに不足している栄養素を抹茶カプセルに入れて定期的に届ける。

 さらに、運動量を計測する腕時計型の機器や、体重や体脂肪などを測定できる体組成計を提供。そこから健康データを収集して、栄養の摂取状況も踏まえて、ネスレが組織する管理栄養士が運動メニューなどをアドバイスする。

 認知症などの予防のため、脳を活性化するトレーニングサービスもオンラインで提供する。米国で開発された脳のトレーニングシステム「ブレインHQ」の日本での独占権を獲得。スマートフォンやタブレットなどで利用できる。

 サービスの効果を科学的に検証できるように、簡易血液検査キットを提供。半年1度、血液検査で健康状態をモニタリングする。

 利用料は、1日1杯の抹茶カプセルや各種機器、専門家によるアドバイスを含めて、月額1万5000円(税別)だ。この値段を高いと見るか、安いと見るか――。

 なぜ、食品メーカーのネスレが、ここまで健康ビジネスに踏み込むのか。新事業を立ち上げる狙いを、ネスレ日本の高岡浩三社長に聞いた。

ネスレ日本 高岡浩三社長(写真:的野弘路)

12月5日にスタートした「ネスレ ウェルネスクラブ」の内容を見ると、なぜ、食品会社のネスレがここまでやるのか、と不思議にも思えます。その狙いから教えてください。

高岡:ネスレはそもそも、「栄養、健康、ウェルネス」というビジョンを掲げています。祖業が粉ミルクだったこともあり、一貫してこのビジョンを世界で推進してきました。しかし、日本では歴史的な経緯から、チョコレートの「キットカット」とコーヒーの「ネスカフェ」にビジネスが集中しています。

 キットカットもコーヒーも、嗜好品ですよね。そのため、日本ではネスレのイメージが「栄養、健康、ウェルネス」からかけ離れてしまっています。とはいえ、これから戦略的に粉ミルクやベビーフードに参入するつもりはありません。マーケットも小さいですし、過去、失敗して諦めた経験もあります。

 そこで私は社長になってから、まずはキットカットとネスカフェの事業を大きくすることに注力してきました。少子高齢化の中で、ビジネスモデルを変えながら成長させてきました。

 しかし、これと同時進行で僕の頭の中に常にあったのは、グローバルでネスレが推進している栄養に関連したビジネスを、どう作っていくか、ということでした。それをやるには、グローバルにはない日本独自のものを生み出さなければ意味がないとも考えていました。日本は、世界最先端の高齢化社会です。その社会が抱える問題を、マーケティングやイノベーションで解決しようというわけです。

 日本の高齢化社会が抱える最大の問題は、健康寿命と実際の寿命の乖離でしょう。医学の進歩で、平均寿命は女性が86歳、男性も80歳を上回っています。しかし、その一方で、元気に日々の生活を送ることができる健康寿命は、実際の寿命より10歳程度も若い。

 誰もが長生きしたいと思っていますが、それは「元気に長生きしたい」と思っているのであって、多くの人は寝たきりになったり、何か病気になったりしてまで、生きたいとは思っていない。よく、「誰にも迷惑をかけずにぽっくり死にたい」と言いますよね。つまり、健康寿命を延ばし、実際の平均寿命との差を縮めることが、高齢化社会において多くの人が潜在的に抱えている問題の解決につながるのではないでしょうか。

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「あなたのための栄養素入り抹茶、配達します」の著者

大竹 剛

大竹 剛(おおたけ・つよし)

日経ビジネス記者

2008年9月から2014年3月までロンドン支局特派員。2014年4月から東京に戻り、流通・サービス業を中心に取材中

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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