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一帯一路構想は、中国にとってペイするものか

米ブルッキングス研究所のミレヤ・ソリス日本部長に聞く

2015年12月25日(金)

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TPPが大筋合意に至り、焦点は中国やインドなど新興国が講じる次の一手に移った。中国はTPPに対してどのようなスタンスで臨むのか。米ブルッキングス研究所で日本部長を務めるミレヤ・ソリス氏に聞いた。同氏は日米の政府関係者や専門家らが対話する「富士山会合」(日本経済研究センターと日本国際問題研究所が共催)第2回年次大会に参加している。(聞き手:森 永輔)

TPPが大筋合意に達しました。まず、その意義についてお伺いします。

ソリス:経済的な視点から見ると、ブレトン・ウッズ体制に基づく現行の貿易体制・ルールと、国際経済の現実との間にあるギャップを埋める意義があります。

ミレヤ・ソリス
米ブルッキングス研究所日本部長。アメリカン大学の准教授も務める。日本の対外経済政策の専門家。日本と東アジアの交易に関する書籍を多数執筆。(写真:加藤 康、以下同)

 この20年の間に、地域生産ネットワーク、グローバルバリューチェーンが急速に発展しました。残念ながらWTO(世界貿易機関)はこの動きと現行ルールとの間にある溝を埋められていません。このため我々はTPPやその他のメガFTA(自由貿易協定)を通じて、現在必要とされる新しい形のガバナンスのあり方を考えているのです。

 TPPは一般的な経済利益ももたらします。米国、日本、そして他の産業国はサービス産業において競争力を有しています。例えば米国のサービス貿易黒字は巨額です。サービスに関する条項を設けたTPPは経済的なメリットをもたらすのです。

 日本の参加は米国にもう1つの便益をもたらします。TPPは日米間の最初の自由貿易協定だからです。これまで両国間に真の自由貿易協定はありませんでした。

誰が21世紀の貿易ルールを作るのか

ソリス:加えて、地政学的な意義もあります。誰がルールを作るのかを示しました。

 アジアには中国が主導するメガFTA(自由貿易協定)のRCEP(東アジア地域包括的経済連携)があります。これは経済大国も、まだ自由化が進んでいない途上国も参加するもので、意義のある取り組みです。しかし、RCEPは高い基準のルールを持つものではありません。

 TPPが批准されない一方で、RCEPが批准された場合、我々が信じるものとは異なる貿易ルールが出来上がることになります。だから米国は、21世紀の経済の現実に適合する体制、つまりTPPをアジアの国として提案したのです。

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「一帯一路構想は、中国にとってペイするものか」の著者

森 永輔

森 永輔(もり・えいすけ)

日経ビジネス副編集長

早稲田大学を卒業し、日経BP社に入社。コンピュータ雑誌で記者を務める。2008年から米国に留学し安全保障を学ぶ。国際政策の修士。帰国後、日経ビジネス副編集長。外交と安全保障の分野をカバー。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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