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“イタリア生まれ日本育ち”家具ブランドの50年

File29:アルフレックス ジャパン社長 保科卓さん

2017年3月24日(金)

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 アルフレックスは、若い頃から憧れてきたブランドのひとつ。イタリア発のモダンなインテリア家具としてラグジュアリーなイメージを放ってきた。日本法人のトップを務めているのが保科卓さん。細身の身体に上質なスーツをまとい、ゆったりと語る様子に「さすが世界のトップブランド」と感じた。思い切ってインタビューをお願いしたところ、快く引き受けてくれたのだ。

 訪れたのは、恵比寿にある「アルフレックス東京」。広々とした敷地の奥に、瀟洒な構えの建物が――扉を開けると豊かなインテリア空間が広がっている。リビングにはソファセットにラグやクッション、グリーンが組み合わせてある。ダイニングにはテーブルセッティングがなされ、壁にはアートがかけられている。単体としての家具ではなく、コーディネートされて暮らしに寄り添っている――それも「かっこ良過ぎて手が届かない」世界でなく、「憧れてどこか取り入れたくなる」世界。上質で心地よいライフスタイルを提案していると感じ入った。

 業績も好調で、この5年にわたり、著しい成長を続けている。景気が決して良くない中、どのような戦略によって好調を維持してきたのか。そもそも、イタリアで歴史を重ねてきた老舗ブランドを、どうやって日本で成功させたのか。次々と湧く疑問を、保科さんにぶつけてみた。

保科 卓(ほしな・たく)さん
1965年京都生まれ。慶應義塾大学卒業後、88年にアルフレックスジャパンに入社。 以来、輸入部門、管理部門、経営企画部門などを経て、08年にイギリスにてMBAを取得。13年に代表取締役社長に就任。創業時の理念を受け継ぎ、現代の経営戦略で同社の成長を目指している。(写真:鈴木 愛子、以下同)

家業として受け継いだアルフレックスジャパン

川島:アルフレックスという名を耳にして浮かんでくるのは、かっこ良くて高級なイタリア家具というイメージ。保科さんは、どのような経緯で社長になられたのですか?

保科:アルフレックスジャパンは、父が1969年に設立したもの。それを受け継ぐかたちで、僕は社長になったのです。

川島:えっ、そうだったんですか。家業を継いだということですね。海外ブランドの日本法人が家業というのは、あまり耳にしたことがありませんが。

保科:そうかもしれません。実はうちの父、少し変わった経歴の持ち主でして、京都の先斗町で医療機関を営む旧家に生まれたのです。でも医師になろうとせず、周囲の反対を押し切って多摩美術大学に進み、デザイン会社に入社。その後、当時のファッション界を牽引していたヴァンヂャケット(VAN Jacket)の宣伝部の誘いを受け、広告宣伝の仕事を手がけたのです。

川島:60年代から70年代にかけてのファッション業界は、今とは比べ物にならないほど勢いがあり、時代をリードする役割を果たしていました。中でもヴァンヂャケットは圧倒的な存在。服というより遊び方まで含め、いわゆるライフスタイルを提案していました。お父さまは、まさにその現場にいたわけですね。

保科:でも父は、そこで満足しなかったのです。「これからの日本の生活には服飾だけでないものも必要」と感じ、「自分達の生活を本当に大切にし、一日一日を楽しく豊かに生きているイタリアに憧れ」、ヴァンヂャケットを辞めてイタリアに行くことにしたのです。当時、僕はまだ3歳。断片的な記憶しかないのですが、イタリアで暮らしていたのを覚えています。

川島:お父さまには、何かこれという目的があったのですか?

保科:いや、何のあてもなく(笑)、イタリアの豊かなライフスタイルを日本に持ってきたいという思いだけだったのです。ある日、街中で「これ」と惹かれたのがアルフレックスで、イタリア語も話せない素人が、工場で家具作りを学ぶことになったのです。

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「“イタリア生まれ日本育ち”家具ブランドの50年」の著者

川島 蓉子

川島 蓉子(かわしま・ようこ)

ifs未来研究所所長

ファッションという視点から、さまざまな分野の企業のブランド作りなどのプロジェクトにかかわる。日経MJ、ブレーン、読売新聞などで連載を持つ。2013年から現職。多摩美術大学非常勤講師。Gマーク審査委員。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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