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釜浅商店が「良理道具」 で挑むブランディング

File22:釜浅商店(料理道具専門店) 熊澤大介社長

2016年7月4日(月)

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 東京・合羽橋にある釜浅商店を訪れたのは、この春のこと。昭和の匂いが残っている商店街を歩いていくと、周囲に馴染みながらも、個性が立った店が見えてくる。ここが、料理道具を専門とする釜浅商店。1908年創業というから、108年の歴史を持つ老舗だ。

 社長を務める熊澤大介さんとは、ある方の紹介で知り合った。カジュアルな装いが似合っていて、動作や話しぶりの気風がいい。店構えはもちろん、置いてある商品や、従業員の立ち居振る舞いを含め、熊澤さんの思いが行き渡っていると感じた。

 釜浅商店が扱っているのは、鍋や釜、包丁をはじめ、ボールやバット、ざるなど、毎日の料理を手伝ってくれる道具の数々。似たような顔つきの店が、最近増えているが、そういった流行りの店と釜浅商店は一線を画する。

 では、どこが違うのか。料理するための“道具”――「使いやすさ」を考えた必要最適な形状に収まっていること。今の暮らしに合った調理のための工夫がされていることなど――に徹底してこだわっている。老舗ならではの矜持が、明快に伝わってくる。

 聞けば、6月にパリのマレ地区にあるギャラリーで、展示会を行うという。日本の良き道具を海外に伝える活動も含め、熊澤さんの意図を聞きたいと思い、パリまで取材に出かけた。

パリで行った展示・販売イベントが好反応

川島:熊澤さんがパリで展示会を開くと聞き、物凄く興味が湧いて、とうとう取材にきちゃいました。ここ、素敵な展示会場ですね。ロケーションもマレ地区の真ん中で、おしゃれな人たちが集うところ。お披露目にはぴったりです。

熊澤:友人から声をかけてもらって、「Atelier Blancs Manteaux」というこの場で展示会を行うことにしたのです。でも、パリで展示会を行うのは、これで3回目なんです。

川島:えっ、既に2度もやっているのですか?

熊澤:はい。2013年にパリの「デザインウィーク」に参加し、2014年には、「NAKANIWA」という場で「日本の包丁とその背景」と題した展示会をやりました。

川島:熊澤さんが扱っているのは日本の料理道具。どうしてそれを、パリで紹介してみようと考えたのですか。

熊澤:合羽橋の店を訪れてくれる海外のお客さんを見ていて、予想以上に日本の料理道具に興味を持っていると感じたのです。それで、海外で売ってみたいと考えるようになりました。なぜパリかというと、食の領域では、何と言っても世界一。勝負するならここだと思っていたからです。

川島:今回の展示会は、5月23日から6月11日と3週間にわたる開催で、包丁研ぎのワークショップや炭火焼のセミナー、レストランとのコラボレーションディナーなど、たくさんのイベントも行います。

熊澤:実際に現物を見て、手にとってもらわないとダメだろうと思いまして。日本から約6000点の商品を持ち込んで、見せるだけじゃなく販売することにしたのです。ワークショップについては、包丁を研ぐとか、炭火を扱うということは、日本の料理人が昔からやってきた素晴らしい技。これを理解してもらうには、体験が一番と考えたのです。

 コラボレーションディナーについては、パリでフレンチレストラン「Dersou」をやっている関根拓シェフにお願いしたところ、快く引き受けていただきました。それで、うちの道具を使ったディナーを、参加費50ユーロでやってみることにしたのです。

コメント1件コメント/レビュー

わたしは以前、江戸の伝統工芸品のオンラインショップEdoctaftを10年ほど運営しましたが、お客さんは外国人ばかりで、日本の職人の技術と商品は絶賛されました。残念ながらEdoctaftはビジネスとしては成功しませんでしたが日本の伝統工芸品の海外での可能性は大きいと実感しました。(2016/07/04 07:15)

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「釜浅商店が「良理道具」 で挑むブランディング」の著者

川島 蓉子

川島 蓉子(かわしま・ようこ)

ifs未来研究所所長

ファッションという視点から、さまざまな分野の企業のブランド作りなどのプロジェクトにかかわる。日経MJ、ブレーン、読売新聞などで連載を持つ。2013年から現職。多摩美術大学非常勤講師。Gマーク審査委員。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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わたしは以前、江戸の伝統工芸品のオンラインショップEdoctaftを10年ほど運営しましたが、お客さんは外国人ばかりで、日本の職人の技術と商品は絶賛されました。残念ながらEdoctaftはビジネスとしては成功しませんでしたが日本の伝統工芸品の海外での可能性は大きいと実感しました。(2016/07/04 07:15)

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