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学生時代は落第生。法律と出合い人生が変わった

内田・鮫島法律事務所代表パートナー 弁護士・弁理士 鮫島正洋氏に聞く(後編)

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2016年3月7日(月)

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 知財戦略のアウトソーシングで、中小企業の底上げを狙う鮫島弁護士。その姿は小説『下町ロケット』に出てくる弁護士さながらで、中小企業にとっては救世主のようにも見える。そんな鮫島氏にも働く意味が見いだせず、悶々としていた時期があった。後編ではエンジニア出身の鮫島氏が弁理士・弁護士の資格を取り、「技術法務」という新たな地平線を切り開くまでの軌跡を聞いた。

鮫島さんのキャリアについても伺いたいのですが、非常にユニークな経歴をお持ちですよね。大学では金属工学を専攻されていて、最初はメーカーに入られた。それがどうして弁護士になろうと思ったのでしょうか。

鮫島:大学時代、私は劣等生だったのです。周りはみんな大学院に進学したのですが、「君の場合はもう就職だよね」と教授に言われ、藤倉電線(現・フジクラ)という会社を紹介されました。

鮫島正洋(さめじま・まさひろ)氏
1985年東京工業大学金属工学科卒業後、藤倉電線(現・フジクラ)に入社し、電線材料の開発に従事。91年弁理士試験に合格。92年日本アイ・ビー・エム入社。知的財産マネジメントに従事しながら、司法試験の勉強をし、96年司法試験に合格。97年退社して司法研修所に入所。99年第二東京弁護士会登録、弁護士事務所で働き始める。2004年内田・鮫島法律事務所を開設。近著に、『技術法務のススメ 事業戦略から考える知財・契約プラクティス』(日本加除出版)『知財戦略のススメ コモディティ化する時代に競争優位を築く』(共著、日経BP社)。(写真・菊池一郎)

嫌で仕方なかった現場での体験が後に役立った

 電線には全く興味はなかったのですが、当時の気持ちとしては「こんな私でも雇っていただけるのだったら採ってください」みたいな、そんな人間でした。案の定、入ってもうまくいきませんでした。非常にドロップアウト感が強くて、この先、自分はいつまでこの仕事をやるのだろう、と思いながら勤務していました。

 何をやっていたかと言いますと、電力会社が出してくる仕様に合わせて新しいタイプの電線の開発をし、量産につなげる。開発製造ラインのライン長みたいなことをしていたのです。当時、私は大学を出たての23、24歳で、部下は高卒の40代ぐらいの年配者。指揮命令系統上は私が上でしたが、若造が上から目線で命令したって動くわけがありません。どうすればこの人たちに働いてもらえるのだろう、といつも悩んでいました。

 ライン長なので、材料の納入検査やスケジューリング、原価計算とか、それと出荷検査まで自分が責任を持つ。当時はそれが嫌でしょうがなかったのですけれど、今となってみれば、その経験があるから現実味のあるアドバイスができる。藤倉電線には、ものすごくいい経験をさせてもらったと思っています。

法律の教科書を読むのは苦痛ではなかった

当時は一刻も早く辞めたかった?

鮫島:ホワイトカラーに憧れていました。工場内で毎日、油まみれで働いていましたから。資格でも取れば何かいいことがあるんじゃないかと思い、悩んだ揚げ句、一応、技術をやっていた人間が取れる、なおかつ、将来的にあわよくば独立できる資格に挑戦しました。というと、弁理士しかないんです。技術でドロップアウトした人間に、技術士はあり得ないですから。

 それで弁理士試験を受けたら、これが思った以上に良かった。自分にすごく向いている気がしました。技術の教科書っていくら読んでも覚えられなかったんですけれど、法律の教科書は読むと翌朝、覚えていた。だから、弁理士試験は非常にスムーズにいきましたし、精神状態も、すごく良くなりました。

 そのとき、つくづく思いましたね。人間には向き・不向きがあって、不向きなことをずっとやっていたらいかんのだな、と。

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