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1980円はパソコンを活用してもらうためだった

ソースネクスト社長 松田憲幸氏に聞く(前編)

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2017年8月4日(金)

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 松田憲幸氏が起業して21年目のソースネクスト。同社はこれまで、製品の価格破壊など何度かパソコンソフトウエア業界にインパクトを与えてきた。その根底には、松田社長の社会貢献というモチベーションがあったという。

ソースネクストはこれまで何度かパソコンソフトウエア業界にインパクトを与えてきましたが、何がそうさせてきたのでしょう。

松田:当社には大きな転換点が3つあったと思っています。そのうちの1つが、1997年に「特打」というタイピングの練習ソフトを開発、販売したことです。96年に米国へ渡ったとき、現地のご高齢の方がものすごいスピードでタイピングをしているのを見ました。日本へ帰ってくると、当社の社員が1本指でキーボードを打っています。

ゲーム感覚でタイピングスキルを楽しく向上させる

松田:私はもともとSE(システムエンジニア)だったのでタッチタイプはできていましたが、普通の人はまだできていなかったのです。当時の日本はファクスなど手書きのコミュニケーションも残っている時代だったので、タイプできないことが致命的なことではありませんでした。ですが、その後にコミュニケーションの方法が電子メールになったりすれば、日本人の仕事のパフォーマンスは、他国のそれに追い付かなくなります。

 この状況は変える必要があるのではないかと、日本人のキーボードタイピングのスピードをゲーム感覚で面白く向上させられるソフトを作ることにしました。当時、タイピング練習ソフトは他にもあって1万円以上したのですが、我々は一人でも多くの人に使っていただくため、3000円台で販売しました。

まつだ・のりゆき 1965年兵庫県生まれ。89年に大阪府立大学工学部数理工学科を卒業後、同年日本IBMに入社。SEとして金融系システム開発などに携わり、93年に独立。システム・コンサルタントを経て96年8月に、ソースネクストを創業。2008年には、東証一部に上場。現在は、パロアルト(シリコンバレー)の米国支社と東京本社を行き来しつつ、世界各国のリーディングカンパニーと精力的にビジネスを展開している。その他、新経済連盟の理事としても活動。

 製品は発売したらそれを皆さんに伝えないといけません。そこで「特打、特打」というCMを作りました。そのCMがACC(全日本シーエム放送連盟)の広告賞で銀賞をいただいていたこともあり、600万本を超える大ヒット製品になりました。結果として、日本でキーボードを指1本で打っている人は非常に少なくなり、我々も社会に貢献できたのではないかと思います。

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