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会社への「共感」がお客を呼ぶ

埼玉種畜牧場・サイボクハム社長 笹崎静雄氏に聞く

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2015年9月18日(金)

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埼玉県日高市でレストラン、精肉店、ハム・ソーセージ工場などを経営する埼玉種畜牧場・サイボクハム。養豚から食肉加工、販売まで「完全一貫経営」を貫く世界でも希有な存在の畜産企業だ。「食とは人に良いもの」との思いから徹底して品質にこだわりつつ、「食と健康のユートピア」創造を目指す。

埼玉種畜牧場・サイボクハムは埼玉県や山梨県に3つの牧場を持つほか、本店ではレストラン、ミートショップ、ハム・ソーセージ工場、日帰り温泉施設などを併設し、年間400万人が訪れる人気です。何が消費者に受けているのだと思いますか。

笹崎:週末には関東一円からお客様が集まります。我々の会社への「共感」「共鳴」があるからだと思います。

 当社は1946年に父(龍雄氏)が創業して以来、種豚の育種改良を中心とする養豚業を営んできました。おいしい豚肉を求めて品種改良に挑み、自家製の飼料にこだわって、「ゴールデンポーク」「スーパーゴールデンポーク」などの銘柄豚を生み出してきました。その後、肉豚の生産、ハム・ソーセージの製造にも取り組みました。

 「食」という字は「人に良い」と書きます。安心、安全で新鮮な人に良いものを提供するため、私たちは良いエサと良い水を与え、愛情をかけて健康な豚を育て、おいしい肉を命懸けで作り出しているつもりです。加工品は保存料や着色料を使わず、自然の味を大切にしています。こうした方針、取り組みを理解する方が、「あそこの肉を買いたい」「トンカツが食べたい」と何百軒、何千軒ものショップ、レストランを通り越し、はるばる来てくださっているのです。

笹崎静雄(ささざき・しずお)氏 1948年埼玉県日高市生まれ。71年日本大学農獣医学部を卒業後、埼玉種畜牧場入社。直売所の立ち上げなど様々な経営改革を進め、2001年社長に就任。(写真:菊池一郎、以下同)

店は作り手の思いを伝える場

養豚業を営んでいたサイボクハムは75年、直売にも乗り出しました。どんな狙いがありましたか。

笹崎:当初は育種改良で誕生した肉を、一般消費者に直接評価してもらいたいという思いがありました。今は店を私たち作り手の思い、考えを伝える場にしたいと考えています。良いものを作ろうとすればコストがかかり、決して安くはなりません。米国産の豚ロース肉は100グラム100円で売っている店もあるのに、うちの肉は250~260円。この価格差を埋めるのが店の役割です。

 私たちは汗をかき、愛情を込めて肉を作っている。店では販売員が消費者と接する中でこういう商品の世界をきちんと説明し、お見せする。「世界」を「見せ」る。すなわち、店は「見世」なのです。

その後、ハム・ソーセージづくりにも挑み、養豚、精肉、加工、販売という完全一貫経営を成し遂げました。6次産業化の先駆け的な存在ですね。

笹崎:世界にも類のない会社のようで、食品コンテストなどで「種豚から手掛けている」と説明するとびっくりされます。海外ではマイスター制度はあっても農業、精肉業、加工業と分かれていて、あまり連携していないですからね。

 ハム・ソーセージづくりは本場ドイツで学びました。銘柄豚肉だけを使い、まぜものを使わず、心を込めて間違いなく正しい品、「正品」を作った自信はありましたが、では、本当にそれがおいしいのか。「証」が必要だと思い、97年、オランダで開催した「国際食肉プロフェッショナル競技会」に参加しました。結果は金メダル。以後も本場DLG(ドイツ農業協会)の国際品質競技会で金メダルを連続受賞するなど高い評価をいただきました。証を得たことでお客様の支持も得ることができました。

パークゴルフ場やアスレチック、日帰り温泉施設を併設したのはどういう理由からですか。養豚業からは離れた事業に感じます。

笹崎:皆さん、そうおっしゃいます。でも私たちが仕事をしているのは、お客様がニコニコ喜び、幸せになっていただくため。おいしい食に巡り合うのも幸せなら、「家族に囲まれている」「健康を維持する」ことも幸せです。「食と健康のユートピア」創造を目指そうと導入しました。

 温泉施設は「花鳥風月」をテーマに設計。極上の泉質を楽しんでいただけるよう、食品製造で培った衛生管理手法を応用し、温泉の品質を守る努力をしています。

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