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キャロットカンパニー代表取締役 吉田剛氏に聞く(後編)

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2017年12月15日(金)

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キャロットカンパニー社長の吉田剛氏は、前編で触れたように創業間もない20代の頃、韓国の協力工場を探すため、ほぼ何のつてもなくソウルに乗り込む行動力の持ち主。今や海外展開にも積極的だ。国内では大阪にanelloのオフィシャルショップを開業した。しかし吉田氏は急成長を望んでいないという。同氏が穏やかに語る「堅実な足し算の経営」とは……。

売り上げの80%以上は完成度の高い定番商品

anelloのバッグは、1年で約650万個も売れたとのことですが、ヒット商品を企画するときのポリシーがあれば教えて下さい。

吉田:弊社はアパレルに近い業界にありますが、トレンド色の強い商品はあまり作らないようにしています。トレンドを取り入れつつも長く持てるバッグ。これをいつも念頭に置いて企画しています。例えば花柄がはやると、街中が花柄であふれるのですが、そういったトレンドはあまり意識せず、シリーズ商品の一部にワンポイントで花柄を入れるぐらいにしています。

よしだ・たけし キャロットカンパニー代表取締役。1966年大阪市生まれ。大阪市立守口東高等学校を卒業後、父親が経営する鉄工所に勤務するも約1年で辞め、雑貨メーカーに就職。そこもおよそ半年で退職し、自分1人で雑貨卸を始める。88年22歳の時、卸からメーカーに業態を変更し、キャロットカンパニーとして事業をスタート。96年に有限会社化、2000年から株式会社。anelloブランドは2005年立ち上げた。他にLegato Largoなど複数のブランドを手掛ける。釣りやゴルフをたしなむが、釣りのほうが好き。

吉田:売り上げの80%以上は定番商品で得ています。定番商品の在庫をしっかり持って、販売の機会ロスを起こさないように生産、物流と販売のコントロールをしています。定番商品とは、お客さまのニーズをしっかり捉えている完成度の高い商品のことです。

 定番商品も、売り始めではゆっくりと売れていきます。その後にお客様の、バッグのポケットはこうなっていたらもっといい、ファスナーがこう付いていればもっといいという声を聞いて、少しずつマイナーチェンジを繰り返し、完成度が上がったところで、売れ行きがぐっと伸びるというパターンが多いんです。もっと言えば、定番といっても売れ行きの勢いが続く期間は長短あって、10年続くような定番もあれば、1年で勢いがなくなる定番もあります。ちなみに定番とは違うトレンド商品もありますが、トレンド商品は、アイキャッチ、見せる商品として位置付けています。

ヒット商品のベースとなる、定番が廃れることはあるのでしょうか。

吉田:トレンドが大きく変わったときに定番が廃れる可能性が大きくなります。花柄がはやるはやらないといったレベルではなく、例えばファッショントレンドがジーニングカジュアル(デニム中心のカジュアル)から、ぐっとキレイ目のファッションに変わるようなときです。

 私たちが子供の頃は、学校へ行くにも塾へ行くにも遊びに行くにも同じバッグを使っていましたよね。ですが今の若者は、今日着ていく服がどんな服かによって、アクセサリー感覚でバッグを替えます。大きなファッショントレンドが変化すると、それらが一気に変わるでしょう。

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