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三菱電機の研究開発は過度な自前主義を排す

三菱電機の近藤賢二開発本部長と探る(2)

2015年8月4日(火)

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 前回に続き、三菱電機の常務執行役開発本部長である近藤賢二さん(ものこと双発協議会 理事)と、「ことづくり」への取り組みや、その課題を探っていきます。

田中:小さな会社でも、IT(情報技術)システムを組まなくても、ITを活用して様々なことを実現できる時代です。自社で何でも手がけることに、どこまで拘るかが問われそうです。技術を持つことは大事ですが、その一方で、固執し過ぎると次の時代に遅れてしまいます。

近藤賢二・三菱電機常務執行役開発本部長

近藤:三菱電機では、研究開発には変わらず注力していきます。製品やサービスに必要な研究開発の中で、得意な分野と、得意でない分野が出てきます。三菱電機らしい分野で、最先端を走っている研究もあれば、新たに必要になった分野で、はるかに先を進んでいる企業や研究機関がある研究分野もあります。

 こうした分野については、我々が一から始めていっても、間に合いません。そこで、先駆者のみなさんと協力して取り組みたいと考えています。悪い意味での自前主義に陥らないようにします。

田中:三菱電機は、これまでにも、自社で抱えるべきではないように見える分野は、どんどん止めて、自社の得意な分野に特化してきているように見えます。日本の大手電機メーカーの多くが重電製品から調理器具まで取り組みたがる中、こうした止める発想をし、スムーズに進めてきた会社はあまりありません。

近藤:それは、三菱電機の先達たちが、何に注力し、何を止めるのか、真剣に悩んで、考えてきたからだと思います。始めることよりも、止めることの方が難しいのです。

 例えば、実際には、携帯電話機の事業を止めるのは、大変な決断だったと思います。しかし、その決断をできたために、部品や材料、技術を他の得意な分野に生かすことができた例が多くあります。

 将来を見通す中での判断になり、難しいところです。しかし、事業の基本は、この将来を見通して、どのように力を配分していくのかにあります。

 研究開発についても、世の中の将来の見通しと、そこで必要になる技術や分野について、どのような動きがあるのか、適切に把握していないと、適切な手が打てません。

 会社ですから、どうしても今日の製品、明日の製品のための開発に注力しがちですが、もっと先や、先の先を睨んだ研究開発につなげていきたいと思っています。

 例えば、最近では、SiC(炭化ケイ素)を使ったパワー半導体の実用化があります。SiCの研究開発を始めたのは約30年前です。ようやく結果として実り、小田急電鉄、東京メトロ、JR東海東海道新幹線の電車の車両に導入されました。

 研究開発をはじめた約30年前には、おそらく「上手くいきそうにないのに、なぜ手がけるのか」などという意見もあったと想像します。そうした難しさを乗り越えて、新たな舞台を切り開きました。こうした次の社会を見据えた準備をしていきたいと思っています。

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「三菱電機の研究開発は過度な自前主義を排す」の著者

田中 芳夫

田中 芳夫(たなか・よしお)

東京理科大学大学院教授

産ー官ー学での経験をもとに、これからの人たちと価値づくりを一緒に考えていきたい。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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