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日本の災害ロボ、米韓に惨敗

弓取 修二氏[NEDOロボット・機械システム部長]

2015年8月19日(水)

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米国で開催された災害対応ロボットのコンテストで、日本勢がそろって惨敗を喫した。近年、研究者の海外流出が止まらず、国内のロボット開発に暗雲が垂れ込めてもいる。参加チームを支援したNEDOのリーダーが敗因を語り、民間の協力の重要性を訴えた。

[NEDOロボット・機械システム部長]弓取 修二氏
1985年早稲田大学大学院理工学研究科化学工学専攻修了。神戸製鋼所に入社し炭素繊維、繊維強化プラスチックなどを研究開発。英国留学を経て2001年、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)に入構。新エネルギー技術開発主任研究員などを経て2014年4月から現職。

災害対応ロボットコンテストの概要
米国カリフォルニア州で災害対応に特化したロボットコンテストの決勝が6月上旬に開催。主催は米国防総省で優勝賞金は200万ドル(約2億5000万円)。日本からは新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の支援を受けた産業技術総合研究所や東京大学などの3チームを合わせた計5チームが参加。最高は産総研チームの10位と惨敗。優勝は韓国科学技術院のチーム。

 災害対応ロボットのコンテストは、米国防総省国防高等研究計画局(DARPA)が主催する、この手のジャンルでは世界で初めての大会です。2011年3月に起きた福島第1原子力発電所の事故を受けて、2013年に予選が実施されたのが始まりです。

 予選では東京大学発のベンチャーで構成されたチームが優勝。国内外で大きな話題になりました。しかし、このチームは今回の決勝は辞退。決勝に挑んだのは全24チームで、日本勢は5チームでした。私たちNEDOはそのうち3チームに対して開発費を支給するなどの支援をしました。

 コンテストでは災害を想定した多くのタスクが用意されています。ドリルで穴を開け、がれきを越え、さらにはレバーを押し下げたり、コンセントプラグを引き抜いて、差し込むといった内容のタスクが課されます。

 結果、日本勢の最高は産業技術総合研究所(産総研)のチームで10位。残りのチームも振るわず、最下位や棄権するチームもありました。

準備不足が敗因

 順位だけを見れば、韓国や米国のチームに完敗です。敗因は準備期間が足りなかったことに尽きます。上位チームは2年前の予選から出て、調整と改良を重ねてきていました。一方、我々は決勝一発勝負で臨みました。準備期間は約10カ月で、相当なハンディがあったと言えます。

 本来、ロボットを造るだけで1年以上はかかります。さらに競技で用意されたタスクを訓練する時間も必要です。ロボットのプログラムを改良したりすると、準備には最低3年はかかります。

 韓国勢などの上位入賞チームは潤沢に時間があったので、数台のロボットを用意してきました。1台壊れてしまっても次が使えるので、思い切りよくやっていました。我々は「壊してはいけない」という心理が働き、どうしても躊躇してしまいます。

 日本チームにとっては今回のコンテストは12月に開催される国際ロボット展への出品を見据えた、中間試験の位置付けでした。参加することで自分たちの技術開発のレベルを把握し、その後の加速効果を狙ったのです。

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