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身もふたもなくいえば、ヒトラーそっくりです

新旧米大統領のスピーチ聞き比べ、トランプの政策はF・ルーズベルト的?

2017年2月3日(金)

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(1月21日午後6時、トランプ米大統領就任演説の直後、西新宿の喫茶店にて。以下本文敬称略)

急なお願いを聞いていただいてありがとうございます。

片山杜秀・慶應義塾大学法学部教授(以下片山) いえいえ。トランプとオバマ、新旧大統領の就任、退任スピーチを聞き比べてざっくり総括、ということでよろしかったんでしょうか。

片山 杜秀(かたやま・もりひで)氏
音楽評論家、政治思想史研究者、慶應義塾大学法学部教授。1963年生まれ。近著は『近代天皇論 ──「神聖」か、「象徴」か』(集英社新書)、『大学入試問題で読み解く 「超」世界史・日本史』(文春新書)。著書に『音盤考現学』『音盤博物誌』『クラシック迷宮図書館()』『線量計と機関銃』『現代政治と現代音楽』(以上アルテスパブリッシング)、『クラシックの核心:バッハからグールドまで』(河出書房新社)、『未完のファシズム』(新潮選書)、『近代日本の右翼思想』(講談社選書メチエ)、『ゴジラと日の丸』(文藝春秋)、『国の死に方』(新潮新書)ほか、共著書多数。朝日新聞、産経新聞、「レコード芸術」、「CDジャーナル」等で音楽評を執筆。2006年、京都大学人文科学研究所から人文科学研究協会賞を、2008年、『音盤考現学』『音盤博物誌』が第18回吉田秀和賞、第30回サントリー学芸賞をそれぞれ受賞。『未完のファシズム』が2012年度司馬遼太郎賞受賞

はい、政治思想史の専門家として、お聞きになっていかがでしたか。

片山:まず、トランプ氏の就任演説を一言で言えば、「よく分からない」(笑)。選挙のときにはトランプは票が取れることを言って、それで勝てましたが、その話をどう大統領として具体化するのかという踏み込みが何もないに等しい。「アメリカ第一」と聞かされて気を悪くするアメリカ人はいないでしょう。選挙で使えば強い言葉、勝てる言葉です。しかし、例えば、何をどうすると普通の人々が豊かになって「アメリカ人がいちばん」を実感できるのか。

減税だ、法人税を下げるんだと言っているようですが。

片山:ええ、でも、それではいま豊かな側がますます豊かになってしまう。トリクルダウンが念頭にあるんでしょうけれど、それを追った結果が、まさに富める側と貧しくなる側が分裂した現状なわけです。

 結局、大統領就任であまりに過激なことは言いにくくなったけれど、元々「これをやりたい、なぜならば」という具体案はなかったから、新たに展開したり深めて語ることができない。そこで、選挙戦で受けて盛り上がったポイントを口当たりよく薄味にして、角を立てずに…ということは面白味を減らして言い直しているだけ、ということでしょう。

米国はもともと孤立主義の国だった

結果、オバマ前大統領の「チェンジ」に相当する言葉に「米国第一」がなってしまった。

片山:スピーチでの「米国第一」は、「米国以外はどうでもいい」という閉じていく印象につながります。貿易については保護主義的施策とリンクするみたいですが。

第二次大戦までは、米国は孤立主義の強い国だったそうですね。

片山:ええ、モンロー主義が提唱された19世紀以来の米国の伝統ですからね。そして1929年の世界大恐慌後、1930年代に、世界的に経済のブロック化が追求された時代がありました。ブロック経済というのは、「自国と植民地、あるいは閉鎖的な経済圏を一緒に組んでくれる従属的な国々の中だけで、需要と供給をまかなおう」という発想です。

 かつての日本の「大東亜共栄圏」もブロック化をめざし、戦争まで引き起こして大失敗に終わったわけです。言うまでもなく、その頃から世界の経済の歴史もだいぶん進みました。複雑な世界的相互依存の網の目がかつてない規模でできてしまっている。いまさらブロックに切り分けるのはとても難しい。

シェールガス、シェールオイルで資源的にも心配ないし、貿易交渉は二国間で強引に言うことを聞かせれば、という気なのでは。

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「身もふたもなくいえば、ヒトラーそっくりです」の著者

山中 浩之

山中 浩之(やまなか・ひろゆき)

日経ビジネス副編集長

ビジネス誌、パソコン誌などを経て2012年3月から現職。仕事のモットーは「面白くって、ためになり、(ちょっと)くだらない」“オタク”記事を書くことと、記事のタイトルを捻ること。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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ジェンスン・フアン エヌビディア創設者兼CEO(最高経営責任者)