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娘と母で作る、ウガンダ発のバッグブランド

日本イノベーター大賞・特別賞、仲本千津氏に聞く

2017年11月30日(木)

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 アフリカ東部に位置し、歌手のピコ太郎さんが観光大使に就任したことでも話題を集めるウガンダ。「日本イノベーター大賞」(主催:日経BP社)の受賞者の素顔を紹介する連載の第4回は、同国でアフリカンプリントの布バッグを手掛けるRICCI EVERYDAY(リッチエブリデー)の仲本千津COO(最高執行責任者)だ。現地のシングルマザーなどが作る布バッグを日本で販売する。

 RICCI EVERYDAYは仲本千津氏と律枝氏の娘母2人が、15年に立ち上げたスタートアップ。仕事を得ることが極めて難しいウガンダのシングルマザーなどに仕事と誇りを与える。生活が厳しいアフリカの地で、女性が起業したスタートアップという点、娘母で事業を成り立たせている点は、他に類を見ない。COOの仲本千津氏に起業の経緯や狙いを聞いた。(聞き手は、佐伯真也)

<表彰式に読者の皆様を無料でご招待>
表彰式は12月5日(火)午後5時から「コンラッド東京」(東京都港区)で開催いたします。観覧ご希望の方は、以下のURLからご応募いただけます。定員(200人)に達し次第、締め切らせていただきます。

http://business.nikkeibp.co.jp/innovators/

RICCI EVERYDAYは娘と母の2人で運営する日本では珍しいスタートアップです。事業内容を詳しく教えていただけますか。

仲本千津氏(以下、仲本): ウガンダのシングルマザーなどを雇い、現地の工房で色鮮やかなアフリカンプリントが施された布バックを作っています。商品は日本で期間限定店舗やECサイトで、ウガンダ現地では直営店で販売しています。経営体制としては母(律枝氏)が社長として国内営業を担い、娘である私はCOO(最高執行責任者)としてウガンダで布バック作りなど母が手掛けない業務をすべて手掛けています。

[なかもと・ちづ]1984年生まれ。一橋大学大学院修了後、銀行に勤務。国際農業NGO(非政府組織)に参加し、ウガンダの首都カンパラに滞在。シングルマザーの窮状を目の当たりにし、2015年に日本法人、16年にウガンダ法人を設立。COO(最高執行責任者)を務める(写真撮影:菅野勝男、撮影協力:京都マルイ、以下同じ)

仲本:現在ウガンダで雇っているのは10人強です。採用基準は(縫製などの)技術があること、そしてやる気があること。給与水準は最低でも現地平均の2倍に設定しています。シングルマザーに限定していませんが、セックスワーカーにならざるを得ないような貧困層の女性を積極的に雇用しています。最近では男性社員も雇っています。

アフリカは生活環境が厳しいと思います。ウガンダに住むきっかけは何だったのでしょうか。

仲本: 実は小さいころからアフリカに関するテレビ番組などを見て、「自分とは違う生活環境があるんだな」と興味がありました。高校時代には「将来的にアフリカの難民や紛争などの課題解決に携わりたい」と決意していましたね。大学では法律、大学院では政治を専攻したのも、2つのアプローチでのアフリカの課題解決に役立てないかと考えたからです。

アフリカへの思いが強かったのに、大学院を出た後は銀行に入行されていますね。

仲本:学生時代、NGO(非政府組織)にインターンとして参加していました。ただ当時の私には支援するためのスキルがほとんどなく、「アフリカに降り立っても何もできない」と感じていました。そこで銀行に入ってお金の流れなど財務を学ぶことが、将来的に役立つと考えました。

 銀行員として多忙な日々を送っていたのですが、「3.11」をきっかけに考えを改めました。私自身、東京で被災したのですが、「大都市でも何が起こるかわからない」と痛感しました。「本当にやりたいことは先延ばしにはできない」と考え直し、幼いころからの夢に突き進むことにしました。

「日本イノベーター大賞 2017」の目次

「娘と母で作る、ウガンダ発のバッグブランド」の著者

佐伯 真也

佐伯 真也(さえき・しんや)

日経ビジネス記者

家電メーカーで約4年間勤務後、2007年6月に日経BP社に入社。日経エレクトロニクス、日経ビジネス編集部を経て、15年4月から日本経済新聞社証券部へ出向。17年4月に日経ビジネス編集部に復帰。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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