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「知恵の還流」こそ真の現地化

角田 秋生[公文教育研究会 取締役相談役]

  • 日経ビジネス編集部

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2016年3月7日(月)

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(写真=陶山 勉)

 2015年6月に社長を退くまでの10年間は、公文のグローバル展開が進んだ時期と重なります。大きな転機となったのが、2008年12月に開催した創立50周年の記念式典です。35カ国の1万3000人の指導者や社員、家族が、東京ドームに集ったのです。

 日本までの交通手段やホテルの確保、当日の式次第に至るまで、準備には2年以上かかりました。コストの面でも従来の指導者や社員が集う行事の何倍もの費用を費やしました。ただどれだけ入念に準備しても、成功するかどうかは当日まで分かりません。「人事を尽くして天命を待つ」とはこのことです。それでもやろうと決めたのは、「公文」をグローバルブランドにするために欠かせなかったからです。

 この式典で、KUMONグループのグローバル化が一気に進みました。それまで海外事業は海外部門以外の人たちには遠い存在でした。世界中の指導者や社員が顔を合わせることで、同志が各国にいることが実感できるようになりました。面白いもので、公文式は教材や指導方法は世界中で変わらないので、初めて会った違う言語を話す指導者でも、教材が「共通言語」になり、話が通じ合うのです。海外の指導者にとっても、30年以上の経験を持つ日本の指導者と接すれば励みになるし、自分たちの教え方に確信が持てます。

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