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合理的だからこそ破壊される、イノベーションのジレンマ

第5回 経営者には、F1カーとラリーカーの両方の免許が必要だ

2015年9月16日(水)

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前回のまとめ…破壊的イノベーションの主犯2人

 前回の本稿で私達は、大手優良企業が破壊的イノベーションに打ち負かされてしまう要因は、主に2つあることを学びました。そのうちの1つは、「ある性能評価軸における顧客の需要(要求水準)には上限があり、顧客はそれ以上の性能に価値を感じない」という事実でした。

 そしてもう1つは、「企業が価値を提供するメカニズム、すなわち、人材や資金のようなインプットを価値の向上というアウトプットに変換するプロセスや価値基準は、経営者が意図的にマネージしない限り変わらないため、そのままでは既存優良顧客や株主の満足度を最大化するようなプロジェクトは通すものの、既存顧客にオモチャ呼ばわりされるような破壊的なビジネスモデルは却下するように出来ている」ことでした。

 今回の目標は、この、企業に働く2つの力が相まって既存優良企業が“破壊”されていくメカニズムを、クリステンセン先生のバーチャル講義を通じて学び、余すところなく理解することです。

顧客の「技術の需要曲線」に気づけるかどうかがカギ

 前回のバーチャル講義では、まず横軸に時間を、縦軸に既存製品の主要顧客が重視する性能を取り、既存製品の主要顧客が利用可能な性能の上限を表す「赤い点線」を引きました。そして、この何の変哲もない「技術の需要曲線」こそが、クリステンセン教授の理論を理解する上で最も重要な構成要素だと申し上げました。

 そして、このことを理解していただくために、皆さんが自動車を買い換えるとしたら、最高時速が300キロで価格が300万円の自動車Aと、最高時速が400キロで価格が400万円自動車Bのどちらの車を選ぶかお尋ねしました。

 そして、教室では、多くの人が“性能の劣った”最高時速300キロで価格が300万円の自動車Aを選ぶことをお話しました。

コメント3件コメント/レビュー

サーキットを速く走れる人は多くの場合はオフロードでも速く走れますよ。トップになるのは難しいかも知れませんが、車の挙動の基本は同じですから。
問題はサーキットが好きな人はあんまりオフロードが好きじゃないし、オフロードが好きな人はサーキットは好きじゃない、と言う嗜好の問題です。両刀使いの人も一部にはいますが。
破壊的イノベーションも「おもしろそう」と思うか思わないかの嗜好の問題の一種かも知れませんよ。(2015/09/16 10:26)

「しゅんぺいた博士と学ぶイノベーションの兵法」のバックナンバー

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「合理的だからこそ破壊される、イノベーションのジレンマ」の著者

玉田 俊平太

玉田 俊平太(たまだ・しゅんぺいた)

関西学院大学経営戦略研究科教授

博士(学術)(東京大学)。経済産業研究所フェローなどを経て現職。イノベーションの研究者。監訳に『イノベーションへの解』(翔泳社、2003年)、『イノベーションのジレンマ』(翔泳社、2000年)など。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

サーキットを速く走れる人は多くの場合はオフロードでも速く走れますよ。トップになるのは難しいかも知れませんが、車の挙動の基本は同じですから。
問題はサーキットが好きな人はあんまりオフロードが好きじゃないし、オフロードが好きな人はサーキットは好きじゃない、と言う嗜好の問題です。両刀使いの人も一部にはいますが。
破壊的イノベーションも「おもしろそう」と思うか思わないかの嗜好の問題の一種かも知れませんよ。(2015/09/16 10:26)

例えばかりで何が言いたいか伝わりづらいですね。(2015/09/16 09:39)

そして,なぜ大企業は合理的な判断をするか,というと,
そういう人が“合理的に”トップに上がってくるからである.

多くの場合(創業者)を除いて,トップに上がってくる人は,合理的にミスを避けて,リスクを取らずに,インプルーブメントを繰り返してきた人である.なぜなら,破壊的イノベーションを提案することは,リスクを取ることになり,成功しない可能性があるから.

そして,トップに上がった人は,その地位を失いたくない(部下のミスで)ので,そこまでの自分の挑戦にもかかわらず,部下にはミスをするなよ(自分が在任の間には),というオーラを出す.

想像してみよう,入社以来,30余年に渡って,努力に努力を重ねてようやく到達した地位.それを,失う可能性がある判断(挑戦)ができるか?

そのような判断(挑戦)ができる人は,失うモノがない,例えば,創業家出身,のようなリーダー,あるいは,危機的状況で外部から招聘されたリーダー,に限られるのではないか?

典型的な例は,トヨタ自動車ではないか,と感じている.豊田章男さんが社長になってから,トヨタはアグレッシブになり,86を出し,ついに,ファミリーカーにシエンタ,を出した.恐らく,今までの雇われ社長ではできなかったのではないか,と感じている.

つまりは,Innovater's dillenma(原著は,Innovater's dillenmaで,イノベーションのジレンマ,ではない),は,イノベータは,イノベーションを求められているにも変わらず,イノベーションは認められない,と意味ではないか,と理解している.(2015/09/16 08:16)

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