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イノベーションは、おいしいところだけ取ればいい

第7回 多様性こそ強みの根源

2015年10月21日(水)

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●前回までのまとめ・“王道”は実は“虎の穴”●

 前回の連載では、イノベーション、すなわち、新しい製品やサービスを多くの顧客に届けるやり方には、大きく分けて3つあるというお話をしました。それが、2つの“覇道”と、1つの“王道”です。

 “王道”とは、既存の製品・サービスの顧客がより一層満足するような、よりよい性能の製品やサービスを提供する“持続的イノベーションの道”です。多くの企業が“合理的な”意思決定をすれば、自ずとこの道を選ぶことになります。しかし、前回にもお話ししたように、一見、一番楽そうに見えるこの道が、実は一番競争が激しく、最も困難な道なのです。

 なぜなら、市場と進むべき方向が明らかなため、多くの企業が意欲を持って参入し、持ちうる資源の多くを投入した総力戦になるからです。

 ですから、この誰もが目指す“持続的イノベーション”という“王道”は、実は、ヘビー級のプレーヤー達が牙を剥いて食い合う“虎の穴”なのです。

私たちは破壊的イノベーターを目指そう!

 ところで皆さんは、相場の格言で「人の行く裏に道あり花の山」というのをご存じでしょうか? 日本証券業協会のホームページによれば、

 「株式投資の格言といえば、何をおいてもまず出てくるのが、この言葉である。投資家は、とかく群集心理で動きがちだ。いわゆる付和雷同である。が、それでは大きな成功は得られない。むしろ他人とは反対のことをやった方が、うまくいく場合が多い」とされています。

 株式投資が分の資金を他人のビジネスモデルに投資することであるのに対し、会社経営は他所様から預かった資本を自分で考えたビジネスモデルに投資することです。

 いずれにせよ、既存事業の延長線上での企業成長は既に株価に織り込まれてしまっているため、市場の期待を上回る成長(サプライズ)を実現しなければ、株価の一層の向上は見込めません。つまり、企業価値を向上させるためには、“人と同じ道”を行っていたのでは覚束ないということです。

 そこで、今回以降の連載では、イノベーションの“裏道”、すなわち、一見非合理的に見える、破壊的イノベーションを起こすための戦略(覇道)をステップ・バイ・ステップで学んで行きます(下図参照)。

コメント2件コメント/レビュー

人は、同一の組織・文化に長年慣れ親しんでしまうと、その組織(業界)の常識にどっぷりと浸かってしまいます。
多様な人材といっても、同じ組織の人間がいくら集まったところで常識的な意見に収束されてしまうようです。
企業は違う視点を取り入れようと中途採用で他社を経験した人を入れる訳ですが、その他社から入ったせっかくの人材に対し、無意識のうちにその会社の文化を植え込んでしまいますし、その人自身もその会社の仲間になるべく一生懸命その組織・文化に染まろうと努力します。
結局は同じところに収束されていくのです。
企業は、アイデアは外部から調達するという発想も持つべきではないかと思います。
コンサルを入れるのもよし、オープン・イノベーションとして異業種企業との提携もよいと思います。
提携の場合は、全く異なる文化に接するので、下手をすると喧嘩になるかもしれませんが、提携スキームがうまくいけば、化学反応を起こすと思います。
企業は、そろそろ組織の壁を打ち破る時期に来ているのではないでしょうか。
組織・文化が閉塞的になっていることに気付くべきだと思います。(2015/11/02 21:34)

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「イノベーションは、おいしいところだけ取ればいい」の著者

玉田 俊平太

玉田 俊平太(たまだ・しゅんぺいた)

関西学院大学経営戦略研究科教授

博士(学術)(東京大学)。経済産業研究所フェローなどを経て現職。イノベーションの研究者。監訳に『イノベーションへの解』(翔泳社、2003年)、『イノベーションのジレンマ』(翔泳社、2000年)など。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

人は、同一の組織・文化に長年慣れ親しんでしまうと、その組織(業界)の常識にどっぷりと浸かってしまいます。
多様な人材といっても、同じ組織の人間がいくら集まったところで常識的な意見に収束されてしまうようです。
企業は違う視点を取り入れようと中途採用で他社を経験した人を入れる訳ですが、その他社から入ったせっかくの人材に対し、無意識のうちにその会社の文化を植え込んでしまいますし、その人自身もその会社の仲間になるべく一生懸命その組織・文化に染まろうと努力します。
結局は同じところに収束されていくのです。
企業は、アイデアは外部から調達するという発想も持つべきではないかと思います。
コンサルを入れるのもよし、オープン・イノベーションとして異業種企業との提携もよいと思います。
提携の場合は、全く異なる文化に接するので、下手をすると喧嘩になるかもしれませんが、提携スキームがうまくいけば、化学反応を起こすと思います。
企業は、そろそろ組織の壁を打ち破る時期に来ているのではないでしょうか。
組織・文化が閉塞的になっていることに気付くべきだと思います。(2015/11/02 21:34)

多様な人材を集め、多様なアイデアが出された時、それを束ねるリーダーの役割も重要だと思いました。このリーダーが、突飛なアイデアを“ゴミのような意見”として破棄するか、“面白い”と評価して拾い上げるかの差は大きいと思います。
リーダーが常識人であると、リスクの無い方向性にしかメンバーを導くことができず、“平均点”の底上げに注力することになるでしょう。組織はどうしても「何件アイデアが出てか」で評価してしまいますからね。
この記事を読んで、多様な人材を集めることに加えて、誰をリーダーにするのかも非常に重要ではないかと思いました。(2015/11/02 21:06)

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