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「映像授業」を企画するアツとの熱い出会い

第4回:二人三脚で「前へ!前へ!前へ!」

2015年11月13日(金)

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 途上国の貧しい学生にも教育の機会を提供しようと、世界中で映像を使った授業を行うプロジェクトを手掛けてきたNPO(特定非営利活動法人)e-Education。

 代表理事の三輪開人さんは、バングラデシュでインターンとして働いていた時、「農村の貧しい家庭の生徒にDVDを使った映像授業を提供したい」と話すe-Education創業者の税所篤快さんと出会った。自身も映像授業を売り物にする予備校で受験した経験を持つ三輪さんは運命的なものを感じ、プロジェクトをともに進めることになる(前回の記事はこちらをご覧ください)。

 前回まで、e-Education代表理事である私や現地パートナーのマヒンらが創業の地、バングラデシュで進めている新たな取り組みについてご紹介してきました。

 これまで「e-Education=創業者・税所篤快」という構図でとらえられることが多かったので、「そもそも三輪って誰?」「e-Educationは税所くんが進めているものではないの?」と疑問に思った方もいるかもしれません。

 今回からは私のこれまでの経歴と、2014年7月に私がe-Educationの代表理事を務めるに至った経緯をお伝えしたいと思います。

 私がアツと出会ったのは2010年1月。早稲田大学4年生の時です。大学時代、バックパックで世界を回り、「国際協力に貢献したい」という思いを抱くようになった私は、大学卒業後にJICAへ入構することが決まっていました。大学生活最後のこの時期には、バングラデシュでジュート(麻)やレザーを使ったバッグの製造を手掛けるマザーハウスという会社のインターンとして働いていました。

マザーハウスのインターンとしてバングラデシュの工場でバッグをつくる(筆者は写真中央、写真は当時)

 一方のアツは早稲田大学3年生。大学を休学し、バングラデシュでグラミン銀行のインターンをしていました。

 「早稲田の後輩で面白いヤツがいるよ」

 そう知人に紹介されたのがアツとの出会いのきっかけです。最初に会った時、アツは「農村の貧しい家の生徒でも大学を受験できるよう、DVDを使った映像授業を提供したいと思っている」と打ち明けてくれました。

 衝撃を受けました。「映像教育」は私にとって、とても身近なものだったからです。

 実は私もアツと同様、大学受験の時にDVDで授業を行う東進ハイスクールに通っていました。また、大学入学後は4年間、東進でチューターや講師アシスタントのアルバイトもしていました。

 ちなみに、私がアシスタントをしていたのは、現代文講師の林修先生。日本トップクラスの予備校講師のもとで修業できたおかげで、映像授業の有用性は十分に理解していたのです。

 その当時、インターンをしていたマザーハウスでは生産管理、物流管理などを学ぶことができ、非常に有意義な経験を積むことができました。ただ、残念なことに私はバッグなどファッション分野には疎く、正直、取り扱う商品分野にはさほど関心を持つことができなかった。それに比べ、教育は私自身の関心事のど真ん中。純粋に、「そのプロジェクトを一緒にやってみたい」と感じました。

「起業家を支える存在になりたい」と思っていた

 関心の深い教育分野であったこと以外にも、アツが持ちかけたe-Educationのプロジェクトには興味を惹かれる理由がありました。

 私がインターンをしていたマザーハウスは「途上国から世界に通用するブランドをつくる」という志を持つ山口絵理子さんという素晴らしい起業家が社長として引っ張る会社です。実はその横には、山口さんを全面的に支える存在がいます。山口さんの大学時代の先輩で、ゴールドマンサックスで勤務されていた副社長の山崎大祐さんです。

 「前へ!前へ!」と突っ走り新しいものを仕掛ける社長と、緻密な計算をしながらそれを常に横で支える副社長――。こういう2人の関係を間近に見て、支える役に徹した山崎さんの生き方に憧れを感じるようになっていた私は、「いずれ、自分の身近に社会起業家が現れたならば、その人を支える存在になりたい」と思っていました。

 そういう事情から、会ったばかりのアツが「e-Educationをやりたい」という話を持ち出した時には、ある種の運命的なものを感じました。「彼を隣で支えることこそ、自分の役割だ。私は彼と出会うためにバングラデシュに来たのかもしれない」と思ったほどです。

 アツにはその場で「それは面白い。ぜひ一緒にやらせてほしい!」と応じました。早速、翌日にはバングラデシュの受験事情を調査しようとダッカ大学の学生にアンケートを実施します。

 その時に出会ったのがマヒン。貧しい農村出身でバングラデシュの教育格差の現実を目の当たりにしていたマヒンも「ぜひ一緒にやりたい」と申し出てくれて、パートナーになってくれました。

休日になるとマヒン(右)の家に泊まり込んだ

 こうして、マヒンの出身地であるハムチャー村で、創業者であるアツを代表とするチームが、本格的にプロジェクトを実施することになったのです。

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「「映像授業」を企画するアツとの熱い出会い」の著者

三輪 開人

三輪 開人(みわ・かいと)

e-Education代表理事

e-Education代表理事。前代表理事の税所篤快とともに同NPOを設立。2013年にJICAを退職してこの活動に専念し、14年より2代目の代表理事になった。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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中谷 巌 「不識塾」塾長、一橋大学名誉教授