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けんかしたときは先に謝って解決へ進む

デザイナーにとっての“闘い”

  • 木崎 健太郎=日経ものづくり

バックナンバー

2015年9月24日(木)

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 2015年8月に営業運転が始まったJR九州の「JR KYUSHU SWEET TRAIN『或る列車』」、2013年に運行を開始した豪華寝台列車(クルーズトレイン)「ななつ星in九州」などをデザインした水戸岡鋭治氏。著書「鉄道デザインの心 世にないものをつくる闘い」の刊行記念イベントで、これらの車両のデザインや、デザインに対する考え方について語った(第1回はこちら)。

 水戸岡氏によるトークの話題は「ななつ星」のデザインから、そのデザインをどのように実現したかに移る。JR九州や職人とのやりとりは、時に“闘い”の様相も帯びていく。

九州を見るための30億円の額縁

「ななつ星in九州」の機関車

 これが「ななつ星」の顔です。単純に眉と目、鼻、口がある単純な顔です。先頭の車両(機関車)は、もともとある川崎重工業製の車両で、基本的な形は一切変えていません。ただ、目にあたる前照灯を少し変えたり、鼻の上にちょっとエンブレムを付けたりしました。本体を大きく変えるとお金がかかるので、ひたすら変えないようにしています。

「ななつ星in九州」最後尾の展望車。「30億円の額縁」と言われる

 このななつ星では、内装に組子(くみこ)を使って成功しました。それを「或る列車」にも取り入れて、進化させていったわけです。ななつ星で一番高い部屋が701号(7号車)、ゆっくり走って線路が流れていくのを最後尾で見られます。そこで、この“額縁”を造りました。この展望窓から九州の景色を見ると、今までと違って見えて再認識できるという額縁です。額縁という意味は、JR九州の唐池恒二会長(ななつ星の運行開始当時は社長)が言った「30億の額縁を造った」という言葉から来ています。「ななつ星は、九州を再認識するための額縁である」と言ったんです。僕自身が「おー、いいコピーつくるよね」って感動するぐらい、唐池さんは素晴らしいコピーライターです。

「水戸岡鋭治氏が語る鉄道デザイン」のバックナンバー

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