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金融市場には化け物商品が闊歩している

プロ不在・教育不在のダブルパンチ

2015年10月14日(水)

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 投信業界が「貯蓄から投資へ」のスローガンを掲げ、預金を中心とする個人資産の獲得を目指して久しい。実のところ、大きな成果を挙げられずに今日に至っているのではないか。その原因はシンプルだ。マネーシフトの大志に反して、業界の行動はいかにも刹那的過ぎた。

 いま市場に出回っている個人向け商品からもその姿勢が見てとれる。

 通貨選択?カバードコール??

 「複雑なリスクを追加的に背負う代償」として、目先の配当原資を増加させるスキームだ。顧客の増配ニーズに短期的には応えているものの、長期的には当然見あったリスクをとっており、元本が毀損したり、収益機会の逸失が生じやすい。

 何よりも大切なのは、関連する全員が「分かってとっているリスクなのか否か?」であろう。

 もし自分が運用の世界で育ってこなかったら、どこまでこの仕組みを理解できただろうか・・最近そんなことをよく考える。おそらくとても難しいだろう。

 商売には、高く売りたい売り手と、安く買いたい買い手の思惑が激しくぶつかり合いながら、業界を発展させてきた面がある。例えば、「この自動車、値段の割にエンジンが…」「コーナリングの安定性が…」そんな顧客のストレートな不満の声がメーカーや販売会社の成長を促すのだ。かといって、性能が良くなっても、値段が高くなりすぎたら売れないからあんばいが難しい。これが、商売に関わる者の間に存在する健全な緊張関係だ。

損をしても責任を取らない運用担当者

 それでは資産運用ではどうか?

 「損をさせられた!責任を取れ」「申し訳ありません。次回こそ」。そんな曖昧なやりとりに終始しがちだ。

 個人投資家から、「提供側(運用会社、販売会社)の読み通りの相場展開になっているのに、われわれが投資したファンドが儲からないのはなぜだ?」などと鋭く切り込まれることはまれだ。

 「運用者が銘柄の選択を過ったのではないか?」「大体の選択はよかったが一銘柄でやられました」とか、「それともフィー(支払い手数料)が高すぎるのか?その内訳は?」「うーん」などと提供側が言葉を詰まらせる、そんなもう一段踏み込んだ厳しい応酬を心の底から期待したい。残念ながら、提供側も投資家も「失敗から深く学ばない構図」が出来上がってしまっているように見える。

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「資産運用、痛恨の失敗に学ぶ!」のバックナンバー

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「金融市場には化け物商品が闊歩している」の著者

岡村 進

岡村 進(おかむら・すすむ)

人財アジア代表取締役

1961年生まれ。1985年東京大学法学部卒。同年第一生命保険に入社し、20年間勤務。2005年スイス系UBSグローバル・アセット・マネジメント入社。2008年から日本法人社長。2013年から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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