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分娩直前に投身自殺、産婦に何が起こったのか

中国の因習に原因?飛び交う憶測、遺族と病院は一転和解

2017年9月22日(金)

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 陝西省の最北端に位置する“楡林市”は、省都の“西安市”から直線で445kmの距離に所在する。楡林市は隣接する内蒙古自治区と境を接し、“鬼城(ゴーストタウン)”で世界的に名高い同自治区の“鄂爾多斯(オルドス)市”までは“毛烏素(ムウス)砂漠”を跨いで直線で140kmしか離れていない。楡林市は石炭、石油、天然ガス、岩塩などの鉱物資源が豊富で、同市の経済発展は鉱物資源産業によって大きく支えられている。

自然分娩を断固要求

 その楡林市を代表する“三甲医院(大型医院)”である“楡林市第一医院”の“綏徳院区”<注1>で、8月31日の20時過ぎに、出産間際の産婦が5階分娩室の窓から飛び降り、胎児を道連れに死亡する事件が発生した。子宮口が大きく開いて分娩直前の産婦が医院の分娩室から飛び降り自殺したという特異な事件は、中国メディアによって大きく報じられ、世論を沸騰させた。メディアが報じた事件の詳細を取りまとめると以下の通り。

<注1>楡林市第一医院は、楡林市内にある“楡林院区”と市に属する“綏徳県”にある“綏徳院区”から構成された「一院両区制」を採っている。なお、規模は“綏徳院区”の方が大きい。

【1】産婦の“馬茸茸(ばじょうじょう)”は綏徳院区が所在する綏徳県の“吉鎮鎮張家峰村”の村民で26歳。馬茸茸は夫の“延壮壮(えんそうそう)”と2年前に結婚し、最初の子供を出産しようとしていた。彼女は8月30日の15時半過ぎに綏徳院区を訪れ、「出産の目安となる妊娠41週を1週間過ぎたので入院して産気付くのを待ちたい」と表明して入院を希望した。初歩的な診断を行った結果、(1)初産の妊娠42週目であり、(2)胎児が巨大化していることが判明した。そこで入院前検査を行ったところ、胎児の頭部が大き過ぎて<注2>、自然分娩は危険性が高いと診断されたので、産婦と家族にその旨を説明し、“剖宮産(帝王切開)”を提案したが、産婦も家族も明確にこれを拒否した。

<注2>一般に臨月の胎児の頭の横幅は90mm前後だが、当該胎児は99mmであった。

【2】彼らは陣痛促進ホルモンで子宮収縮を促して自然分娩することを断固要求し、『産婦入院時のインフォームドコンセント』の書類に署名した後、同書類上に「自然分娩を要求する」と明記した。また、彼らは医院側の要求により委任者を馬茸茸、受任者を延壮壮とする“授権委托書(委任状)”に署名し、「治療に当たっては患者本人の同意書を優先し、患者が正常な判断ができない状況下では受任者が患者に代わり同意書に署名する」旨を確認した。

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「世界鑑測 北村豊の「中国・キタムラリポート」」のバックナンバー

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「分娩直前に投身自殺、産婦に何が起こったのか」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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澤田 秀雄 エイチ・アイ・エス会長兼社長、ハウステンボス社長