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習近平、5年間で7000万人の貧困解消を宣言

実現は多難、腐敗で消える貧困撲滅資金5.7兆円

2015年10月23日(金)

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 中国では2014年から毎年10月17日を“扶貧日(貧困扶助の日)”と定め、「国務院扶貧弁公室」が中心となり、関係部門と協力して各種の貧困扶助活動を行っている。2015年10月16日、北京で開催された「“滅貧与発展論壇(貧困削減・発展フォーラム)”」に出席した国家主席の“習近平”は次のように述べた。

習近平、「貧困ゼロ」計画を1年前倒し

【1】中国は長年にわたる急速な経済成長を経て、すでに世界最大の経済大国となったが、今なお世界最大の発展途上国であり、都市と農村および地域発展の格差を縮小することは依然として大きな挑戦である。中国は政府主導の下で30年間にわたって改革開放を行い、すでに6億人以上の国民を貧困から脱出させ、発展途上国として最も早く国連の貧困削減目標を達成した。

【2】自分は16歳になる前に北京から“陝北(陝西省北部)”の小さな村へ下放されて農民となった。農民生活は7年間に及んだが、中国農村の貧困な状況は“刻骨銘心的記憶(一生忘れない記憶)”となった。村民たちは少しでも生活を良くしようと懸命に働いたが、当時それは天に登るよりも大変なことだった。こうした経験を踏まえて、自分は中国の県、市、省、中央政府で40年以上働く間に、陝西省、寧夏省、貴州省、雲南省、広西チワン族自治区、チベット自治区、新疆ウイグル自治区を含む貧困地区の大部分を訪れたが、最も精力を費やした仕事は“扶貧(貧困扶助)”であった。

【3】今後5年間で中国の貧困ライン以下の7000万人以上の人口を全て“脱貧(貧困脱出)”させる、決して落ちこぼれがあってはならない。これと並行して、中国は国際社会と協力して他国の貧困を消滅させるための努力を継続する。

 中国では、農民1人当たり平均の年間純収入2300元(約4万3700円)を国家貧困扶助基準に定め、この基準に達しない人々を“貧困戸(貧困家庭)”と認定して各種の扶助を行うと共に、貧困地区に対しては貧困家庭が“脱貧(貧困脱出)”できるようにインフラ整備、技術・資金援助などの様々な支援を実施している。“国家統計局”の2014年統計によれば、2300元の国家貧困扶助基準に到達しない貧困人口は7017万人に上っている。

 習近平は7017万人の貧困人口を今後5年間で貧困から脱出させてゼロにすると宣言したのだった。これは中国政府が策定している6年以内に7000万人を“脱貧”させる計画、すなわち、毎年1170万人の貧困人口を削減し、毎月平均100万人の貧困人口を削減する計画を1年前倒ししたものだった。1年前倒しして5年とすれば、毎年1400万人の削減、毎月平均117万人の削減という計算になるが、これは容易なことではない。ハッキリ言って、これは習近平の大言壮語であり、毎度おなじみの「はったり」と言ってよいだろう。

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「習近平、5年間で7000万人の貧困解消を宣言」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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