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年114兆円を国外に流す中国「闇金融」の実態

3350拠点12万人で国家予算の4割相当を動かす

2015年11月27日(金)

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 9月30日、中国“公安部”は、8月末から全国で展開中の「“地下銭荘(ヤミ金融)”撲滅のための集中統一行動」の初歩的成果を公表した。それは最初の1カ月間で、地下銭荘の営業拠点37カ所を摘発し、犯罪容疑者75人を逮捕し、関連する地下銭荘の扱い総額が2400億元(約4兆5600億円)余りであることを確認したというものだった。

「地下銭荘」撲滅のための集中統一行動

 今年4月、公安部、中央銀行である“中国人民銀行”、“国家外滙管理局(外貨管理局)”などが連合して、全国で“離岸公司(オフショア企業)”と地下銭荘を利用した不正資金の海外移転を撲滅する特別行動を展開するための配備を行った。これは“反腐敗協調小組(腐敗撲滅協調チーム)”が実施する“天網”<注1>行動を支える重要な一部分で、その重点対象は(1)オフショア企業や非居住者の口座を利用し、地下銭荘の協力を受けて、汚職による賄賂などの犯罪に関連する不正資金を海外へ移転する犯罪活動と、(2)他人に協力してクロスボーダー取引、違法な外貨売買、資金の支払清算業務などに従事する地下銭荘の違法犯罪活動であった。

<注1>“天網”は成語の「天網恢恢,疎而不漏(疎にして漏らさず)」から採った言葉で、「悪人や悪事を逃すことはない」という決意を示している。

 過去数カ月間における中国株式市場の大幅変動は、民衆に外資による中国株式の空売りを憂慮せしめたのに加えて、人民元為替レートの変動は地下銭荘を経由した外貨の海外流出圧力を高めた。こうした状況を踏まえて、8月24日、公安部は全国の公安機関に対して8月下旬から11月末までを期間とする地下銭荘撲滅のための集中統一行動を実施するように指示したのだった。

 中国の地下銭荘による違法犯罪活動は日一日と激化し複雑化しているのが実情である。地下銭荘は汚職腐敗、賭博、麻薬、脅迫、脱税などの各種犯罪に関わる不正資金を海外へ持ち出すための重要な通路であると同時に、その営業活動が地下に隠れ、出所不明な大量のクロスボーダー資金が国家の金融管理体系から遊離する形で存在することで、金融資本市場の秩序や国家のマクロコントロール政策の実施を阻害するのみならず、国家金融そのものの安全性を脅かしている。

 香港誌「動向」9月号は、中国国務院が9月2日に第3回「地下銭荘による非合法・違法な“洗銭(マネーロンダリング)活動撲滅会議」を招集したと報じた。会議には中国人民銀行、財政部、外貨管理局、“銀行監督管理委員会”、“国有資産監督管理委員会”、“証券監督管理委員会”、公安部および4大商業銀行(“中国工商銀行”、“中国農業銀行”、“中国銀行”、“中国建設銀行”)の責任者が出席した。

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「年114兆円を国外に流す中国「闇金融」の実態」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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