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2050年、中国の年金の原資不足は122兆円

定年延長で対処も、経済減速で破綻不可避か

2015年12月18日(金)

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 12月9日、北京市で「中国養老金融50人フォーラム」の設立大会が開催された。同フォーラムは「中国“新供給経済学(新サプライサイドエコノミックス)”50人フォーラム」<注1>が主催したもので、“養老金融(養老年金を活用した金融)”の発展により老年時に発生する各種危険の予防と多種多様な養老金融商品の提供を目的としている。

<注1> サプライサイドエコノミックス(Supply-side economics)は1970年代から米国で提唱されている近代経済学の一派で、生産力の増強など供給の側面を重視する経済学。

先進国化、都市化の前に高齢化に突入

 同フォーラムで登壇した“中国人民銀行金融研究所”所長の“姚余棟”は次のように述べた。

【1】国連の定義では、65歳以上の人口が全人口の7%を超えた社会を「高齢化社会」、14%を超えた社会を「高齢社会」、21%を超えた社会を「超高齢社会」と呼ぶ。中国は2000年末に65歳以上の人口が全人口に占める比率が7.1%になって高齢化社会に突入したが、当該比率は2014年末に10.1%となり、年々比率を高めて高齢社会への歩みを続けている。

【2】このまま行けば、中国は高齢社会を経て、20年後の2035年頃に超高齢社会の水準に到達する。超高齢社会は世界的な趨勢であり、すでに14の国と地域が超高齢社会に突入している。その基本的な特徴は80歳以上の老人が総人口に占める比率が5%を超えていることで、日本は2016年にこの水準に到達する<注2>

<注2>日本は2009年に65歳以上の人口が全人口の22.7%となり、超高齢社会に突入した。

【3】中国の2014年末時点における60歳以上の人口は2.12億人を超え、全人口の15.5%を占め(65歳以上の人口は1.38億人で、上述の通り、全人口に占める比率は10.1%)、“421家庭”モデル<注3>と“空巣老人(子供が身近におらず家を守る老人)”の問題が明確に顕在化している。35年後の2050年には60歳以上の老齢人口は4億人を超し、全人口に占める比率は30%を超えて、世界で最も高齢化が進んだ国となるだろう。

<注3>一人っ子政策の下で生まれた家庭のモデルで、2組の夫婦(4人)、彼らの息子と娘の夫婦(2人)、その子供(1人)によって構成される家庭。

【4】我々は“未富先老(先進国になる前に高齢社会に入る)”という問題を抱えているだけでなく、“未城先老(都市化を果たす前に高齢社会に入る)”という問題も抱えている。すなわち、研究によれば、2035年に超高齢社会に突入する時点でも半数以上の老齢人口は都市に居住することなく、依然として農村に生活している。

【5】そうした老人たちが老後の生活を送るのに頼りとするのは“養老金(養老年金)”だが、その肝心な養老年金の原資不足は15年後の2030年には4.1兆元(約82兆円)に達し、35年後の2050年には6.1兆元(約122兆円)に達する。

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「2050年、中国の年金の原資不足は122兆円」の著者

北村 豊

北村 豊(きたむら・ゆたか)

中国鑑測家

住友商事入社後アブダビ、ドバイ、北京、広州の駐在を経て、住友商事総合研究所で中国専任シニアアナリストとして活躍。2012年に住友商事を退職後、2013年からフリーランサーの中国研究者として中国鑑測家を名乗る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師