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ポッキー、ものまねと戦った50年

江崎グリコ・江崎勝久社長が語る、「仁義なき世界」で勝つ秘策

2015年11月27日(金)

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日経ビジネス11月2日号の特集「俺の100年ヒット論」では、「マーケッターたちが選ぶロングセラー」と題したランキング調査も実施した。日清食品の「カップヌードル」、米コカ・コーラの「コカ・コーラ」に次いで3位に入ったのが江崎グリコのチョコレート菓子「ポッキー」だ。商品の改廃が激しい菓子市場で50年に渡り売れ続けてきたポッキーのイノベーションは、業界での評価も高い。グリコは近年、海外での展開も加速させ、ネスレの「キットカット」のような世界ブランドに育てようと挑戦している。「商売は仁義なき世界」と語る江崎勝久社長に、さらなるポッキー飛躍のための戦略を聞いた。

100年ヒット育成委員会メンバー
委員長 楠木建 一橋大学大学院教授
委員
(50音順)
安藤宏基 日清食品ホールディングス社長
伊藤秀二 カルビー社長
小林一俊 コーセー社長
佐藤章 キリンビバレッジ社長
澤田道隆 花王社長
高岡浩三 ネスレ日本社長
高原豪久 ユニ・チャーム社長
寺尾玄 バルミューダ社長
寺田直行 カゴメ社長
水谷徹 サントリービール社長
相談役 江崎勝久 江崎グリコ社長
樫尾和雄 カシオ計算機会長
鈴木喬 エステー会長
えざき・かつひさ 1941年生まれ。数々のロングセラーを再成長させ、江崎グリコを日本を代表する菓子メーカーに育てた。(写真:菅野勝男)

江崎グリコには多くのロングセラー商品がありますが、その定義はどのように考えていますか。

江崎:うちはむしろ教えてもらう方で、もっと勉強しないといけない立場ですけどね。何か新しいヒット商品を作り出そうとしたら、心構えとしては世に出した以上は永久に売り続けようと取り組まないといけないわけです。ではヒット商品の定義は何かと言えば、要するに市場に出続けていること。小売店の店頭やネット通販など消費者との接点はたくさんあるけど、顧客が継続して買い続けてくれることが必要なんです。

 市場に出続けているということは、何年前に発売されたモノでも常に消費者が支持しているということ。だから、単に「昔懐かしい」だけなのはヒット商品ではない。昔懐かしいけど、今でも新しくなくてはいけません。

 ロングセラーを作るための教科書はない。グリコでも昭和40年代から菓子やアイスクリームで何アイテム出したか数えきれないぐらいありますが、失敗している商品の方がはるかに多い。ロングセラーとして残るための要素は色々あるでしょうが、確かなのは「まぐれ」では残らないということです。

顧客は3歳から100歳まで

チョコレート菓子の「ポッキー」は今年発売50年目です。

江崎:ポッキーは発売50年目になったけど、これから50年売れ続ける保証はどこにもないんです。だから売れ続けるための「延命策」を必死で講じるしかない。グリコであればマーケティング本部のカテゴリーマネージャー、ブランドマネージャーが中心になって、世に出した商品をどのように売り続けるか考えなくてはいけない。そのためには消費者のニーズを探ること、消費者に最も近い小売店と協業することも重要です。

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「ポッキー、ものまねと戦った50年」の著者

河野 祥平

河野 祥平(こうの・しょうへい)

日経ビジネス編集記者

2006年日本経済新聞社入社。社会部、消費産業部などで警視庁、ネット業界などを担当。直近では企業報道部でビール・清涼飲料業界を取材。2015年4月から日経ビジネス。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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