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テスラに攻め込まれる独高級車メーカー

問題はディーゼル不正とカルテル疑惑にとどまらない

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2017年8月10日(木)

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 テスラのモデル3は基本価格が3万5000ドル(約390万円)で、ドイツがこれまで誇ってきた自動車産業の輝きを奪っている。米自動車業メーカーが、これまで高級車の分野で真の脅威となったことはなかった。米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)の高級車「キャデラック」は「メルセデス・ベンツ」とは似て非なるクルマだ。

 だがマスク氏は米自動車大手が長く避けてきた課題に真正面から取り組んでいる。シリコンバレーにほど近い工場で7月に生産を開始したモデル3への注文は、既に40万台を突破している。

 テスラの創業者でもあるマスク氏は何事も派手に展開する経営者で、実現しそうもない約束をすることも多いが、運は今、彼に味方している 。同社の初の量産車を発売するのに、これ以上にいいタイミングはなかっただろう。VWがいまだにディーゼル車の排ガス不正というスキャンダルから抜け出せずにいるだけでなく、7月21日には独自動車大手5社が、部品調達などを巡りカルテルを結んでいた疑いがあるとして独当局の捜査対象となっていることが明らかになったからだ。

 独誌「シュピーゲル」が7月21日に報じた今回のカルテルは、自動車メーカーから部品メーカー、各種研究機関、そして政府までもが協力しあって一定のコンセンサス(合意)のもとで物事を進めるというドイツならでは文化の一例を示すものだ。

 この文化は日本の伝統的な経営手法である「系列」と同様、羨望に値する結果を生み出してきたが、業界標準の設定が談合へと陥った可能性がある。

テスラの強みはEVの部品点数が圧倒的に少ないこと

 そもそも自動車メーカー各社がなぜ、話し合いの場を設けたのかという疑問が今、浮上している。各社は例えば、ディーゼル車から排出される排ガスに含まれる窒素酸化物を浄化するための尿素タンクの価格を抑えようと、容量の小さいものを採用することで合意し、法律に抵触した可能性がある。BMWはこれを否定しているが、問題はなぜ共通の部品について合意する必要があったのかという点だ。

 その答えは、ガソリン車もディーゼル車も内燃機関のクルマの生産は極めて複雑で、自動車メーカーがサプライヤーとの複雑に入り組んだネットワークに依存していることにある。有害な排ガスを少しでも浄化できる技術を駆使してディーゼルエンジンを開発しなければならない場合はなおさらだ。既存の自動車メーカーにとって、このプロセスを簡素化し、コストを低下させられる手段はすべて天の恵みとなる。

コメント18件コメント/レビュー

歴史を見ればわかる通り、大きな変化はバランスを維持して進むことはない。
旧来のバランスが崩れること、そのこと自体が次の変化のエネルギーとなって進むのが変革である。
EV懐疑論の多くはそのことを忘れているように思えます。(2018/02/13 12:34)

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いただいたコメント

歴史を見ればわかる通り、大きな変化はバランスを維持して進むことはない。
旧来のバランスが崩れること、そのこと自体が次の変化のエネルギーとなって進むのが変革である。
EV懐疑論の多くはそのことを忘れているように思えます。(2018/02/13 12:34)

水素はもう出番はないようなことを言われているが、まだまだ分からない。
そもそも、水素は現状において電気を違う形で最も効率よく、高密度に貯蔵するための物質であって、
言い換えればEV(モーター駆動車)のための技術だ。

ここに気がついているからこそ、E.マスクも事ある毎に執拗にトヨタに噛み付いている訳だ。
電池搭載車としてのEVの、潜在的な最も大きな脅威と分かっているから。
トヨタはテスラなどより遥かに昔からEVを研究しているし、そのことは当然知っている。
ただし、インフラが問題という点では多くが知る通り。

しかし水素は太陽光発電からそのまま電気分解で作り出すことが可能だし、大気汚染、CO2の根本解決には最も近い選択肢である。
近年、高効率に水素を量産する技術も続々開発されており、まだ決着が付いたとは思えない。(2017/08/21 19:18)

自分も乗ってますが、空気抵抗との闘いとなる高速・長距離・連続走行にターボディーゼルエンジンはピッタリです。HV/EVの場合はエネルギー回生機構が連続走行では意味が無くなり、ひたすら電池・エンジンからの出力に頼りっぱなしとなり利点が生きてこない。EVがドイツの速度無制限道路で時速150キロ以上で2時間か3時間も走れば電欠となるか、電池過熱で失速することとなる。だからこそドイツ車メーカーは電動化に興味を持たず、「速度無制限のアウトバーンで鍛えられた高級車」という触れ込みで高いクルマを売り続けられてきたが、これからはそれが裏目に出るわけです。ドイツが本気で電動化に移行したいのなら、アウトバーンの最高速度を120キロ以下にできるかどうかですよ。(2017/08/11 16:21)

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