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日産・三菱自連合はEV帝国を築けるか

三菱自とスピード婚、日産の“勝算と不安”

2016年5月13日(金)

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三菱自・益子社長と握手し、取材陣のカメラに笑顔を見せる日産・ゴーン社長

「早かったので驚いた」

 社名を「スバル」に変更する富士重工業の吉永泰之社長は、日産自動車と三菱自動車工業の資本提携についてこう話した。

 三菱自動車による軽自動車の燃費偽装が、表面化したのは4月20日。それから、ゴールデンウィークを挟んでわずか22日後に、日産が2370億円を出資しての資本提携の発表である。

 この点を、日産のカルロス・ゴーン社長は「(2011年から)5年間にわたり三菱自とアライアンスを続けてきて、信頼関係はあった。今回の偽装問題が、提携を早めた面は否定しない」と話し、一方の益子修三菱自会長は「軽自動車以外の分野でも、話し合いはしてきた」と打ち明ける。

「お父さんが倒れて、結婚が決まったカップル」

 日産のある首脳は話す。

「偽装が発覚する前から、両社に提携拡大への機運があったのは事実。互いに惹かれ合っているカップルがいたものの、どちらも告白はしない状態が続いていた。そこに、女性の父親が急死するという突然の不幸が起こり、一気に結婚合意に至った、とまぁ、こう説明すればわかりやすいだろう」

 では、これからどうなるのか。

「まずは、三菱自が現在の偽装問題に決着をつけなければならない。共同購入やプラットホーム共通化、電気自動車(EV)戦略の拡大などの具体策は、その後だ。そもそも三菱自は、三菱グループという親戚を頼って経営を再建した。経営的には立ち直ったが、深い部分の心根は治ってはいなかった。外部(の日産)が入ることで、今度こそ再生して欲しい」

 今回の提携は、ゴーン社長と三菱商事出身の益子会長とのトップ会談で即決させていったもの。日産、さらにはルノー日産アライアンスは、提携を機に三菱商事との関係を深くさせて、これまで弱かったアジア地域での販売力の増強につなげる、など、いくつもの可能性が考えられる。

 ただし、注目したいのは環境技術の中心であるEVにおいて、盟主としての存在感を高めていけるかどうか、だろう。

 三菱自は2009年、量産型EV「i-MiEV」を世界で初めて商品化した会社。一方の日産は、テスラモーターズの新型車の“予約分”を除けば(こちら)、いまでもEVの盟主であるのは間違いない。

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