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DFS訴訟はスポーツ賭博容認に向けた序章

排除から共存へ、現実主義に舵を切り始めた米スポーツ界

2015年12月17日(木)

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(写真:AP/アフロ)

 前回のコラムでは、デイリー・ファンタジー・スポーツ(DFS)の登場によりファンタジー・スポーツ市場が一気に拡大し、多くの投資家から巨額の資金が流れ込んでいる実態を解説しました。DFS事業者は、テレビCMに巨額の資本を投下しているほか、各プロスポーツ球団のスポンサーになるなど、積極的に事業拡大に舵を切っており、米スポーツビジネス界の新たな成長エンジンとして注目され始めていました。

 その矢先、DFS事業者の従業員が内部情報を利用して巨額の賞金を手にしていたスキャンダルが発覚しました。これにより、DFS事業者を取り巻く環境は一変してしまいます。

 今回のコラムでは、DFS事業者の命運を握る訴訟の行方や、スポーツ賭博に対する米国スポーツ界の変化の胎動について解説しようと思います。

DFSビジネスは違法すれすれだった?

 ラスベガスなどの印象が強いため、米国はスポーツ賭博に対して寛容だというイメージがあるかもしれません。ですが、前回のコラムでも指摘したように、実は米国では1992年に成立した連邦法「1992年プロ・アマスポーツ保護法」(Professional and Amateur Sports Protection Act of 1992。通称「PASPA」)により、ラスベガスのあるネバダ州や、モンタナ州、デラウエア州、オレゴン州の4州を除き、スポーツを対象にしたギャンブルは禁止されています。

 さらに、2006年に当時のブッシュ大統領がインターネット賭博を米国内において禁止する「違法インターネット賭博執行法」(Unlawful Internet Gambling Enforcement Act。通称「UIGEA」)に署名しました。この法律は、それまでグレーゾーンだったネット賭博を閉め出したものなのですが、実はこの際にファンタジー・スポーツはUIGEAの取り締まり対象外となっています。

 ファンタジー・スポーツがインターネット賭博と認識されなかったのは、情報分析というスキルに基づくゲーム(game of skill)として整理されたためでした。しかし、UIGEAが成立した際、DFSという形態はまだ存在していませんでした。当時、ファンタジー・スポーツといえば、1シーズンを通してプレーするものが主流だったのです。

 つまり、厳密にはDFSは「運だめし」(game of chance)なのか「技量に基づく」ゲームなのかの審判は受けておらず、PASPAとUIGEAの規制の網を潜って今日に至っているのです。その意味で、DFS事業はまだ議論や法整備が成熟していない隙間を通って急速に発展してきた、グレーゾーンのビジネスとも言うことができるのです。

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「DFS訴訟はスポーツ賭博容認に向けた序章」の著者

鈴木 友也

鈴木 友也(すずき・ともや)

トランスインサイト代表

ニューヨークに拠点を置くスポーツマーケティング会社、「トランスインサイト」代表。一橋大学法学部卒、アンダーセン・コンサルティング(現アクセンチュア)出身。スポーツ経営学修士。中央大学非常勤講師

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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