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タイキックは禊ぎにならないと知るベッキー

2018年1月12日(金)

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 昨年の大晦日は、紅白歌合戦を見なかった。

 感想を求めるタイプの仕事の発生に備えて、一応、録画予約はしておいたのだが、その録画も未見のままだ。おそらく、この先も見ることはないだろう。

 経験上、1週間以内に再生されなかった録画の99%は一生涯視聴されない。

 というのも、録画予約は、録画した番組を視聴するための予備動作であるよりは、放送中の番組をリアルタイムで見ないことを自分に納得させるための手続きみたいなものだからだ。かくして、われら21世紀のテレビ視聴者は、配信されている映像作品を視聴することによってではなく、録画済みの未視聴番組をファイルとして蓄積することで満足感を得る、読まない蔵書家みたいなものに変貌している。この先10年もすれば、録画やファイリングという旧世代による指しゃぶり行動も廃れて、コモディティ化したオンデマンドの動画素材に対して、誰も飢餓と欲望を抱いていないウソみたいにクールな時代がやってくるのだろう。

 それでも、例年、紅白歌合戦については、自分が日本人であることの最後の砦を守るみたいな気持ちで、飛ばし飛ばしにではあっても、なんとかリアルタイムで見ることを自らに課していたのだが、いよいよ私も本格的に浮世離れしはじめたようで、今回は、あっさりと見過ごしてしまった。

 2017年の最後の夜は、DropBoxの中に散逸して行方不明になったいくつかの画像ファイルを捜索しているうちに、いつの間にか過ぎ去っていた。

 まあ、成果の乏しかった一年にふさわしい年越しだったと言えばその通りで、当方としては、なんとも申し上げようがない。

 その、一年の最後の日の夜に配信された番組のひとつが、年明けになって炎上している。
 現在は、炎上がひとまわりして、騒いでいた人たちがわれに返って沈黙している段階だ。

 つまり、炎上そのものは既に沈静化したと言っていいわけで、振り返るには良いタイミングだ。
 ということで、今回は、大晦日に放送された炎上案件についてあらためて考えてみることにする。

 炎上したのは、31日の夜に日本テレビ系列で放送された『ダウンタウンのガキの使いやあらへんでSP 絶対に笑ってはいけないアメリカンポリス24時』という番組の中の一コーナーだ。

 実を言うと、今回とりあげるつもりでいる「ベッキータイキック(タレントのベッキーさんに対する、タイ式ボクシングのボクサーによる回し蹴り)」案件とは別に、もうひとつ、出演者の一人である浜田雅功さん(以下出演者については敬称を省略いたします)が、映画「ビバリーヒルズコップ」のコスプレとして、顔を黒塗りにして登場したことが、別の文脈で炎上している。この件に関しても、個人的に色々と思うところがないわけでもないのだが、話題の拡散を防ぐ意味で、今回はスルーしておく。また別の機会に書くことがあるかもしれない。

コメント61件コメント/レビュー

テレビがもっと高尚なものであろうとして自ら件の様な演出を取り締まるならいいが、一般人がこれを見てワーワー騒ぎ立てても、世の中は本当にきれいにならないと思う。インターネット、映画、ドラマ、漫画にゲームと、もっと過激な内容やブラックな内容がそこらじゅうに溢れている。昨今の視聴率からみてもテレビの影響力は年々低下しているのに、テレビに映る内容だけいくらきれいにしようと意味はない。
国際的にみて低俗?じゃあその国際的な国はいじめや少年犯罪はないのか?(2018/01/12 18:00)

「小田嶋隆の「ア・ピース・オブ・警句」 ~世間に転がる意味不明」のバックナンバー

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「タイキックは禊ぎにならないと知るベッキー」の著者

小田嶋 隆

小田嶋 隆(おだじま・たかし)

コラムニスト

1956年生まれ。東京・赤羽出身。早稲田大学卒業後、食品メーカーに入社。1年ほどで退社後、紆余曲折を経てテクニカルライターとなり、現在はひきこもり系コラムニストとして活躍中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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テレビがもっと高尚なものであろうとして自ら件の様な演出を取り締まるならいいが、一般人がこれを見てワーワー騒ぎ立てても、世の中は本当にきれいにならないと思う。インターネット、映画、ドラマ、漫画にゲームと、もっと過激な内容やブラックな内容がそこらじゅうに溢れている。昨今の視聴率からみてもテレビの影響力は年々低下しているのに、テレビに映る内容だけいくらきれいにしようと意味はない。
国際的にみて低俗?じゃあその国際的な国はいじめや少年犯罪はないのか?(2018/01/12 18:00)

この記事を読んでからyouTubeのビデオを見たが、田舎芝居でベッキーをの芸能界復帰の切っ掛けにしたい人達が仕組んだのだろうと想像出来る。日本は芸能人が所属事務所から離脱すると、「干して」仕事にありつけなくする嫌がらせが21世紀の未だにまかり通っている。まるでヤクザの世界の掟でもあるのかの様だ。残念ながら、今の日本の芸能界は欧米のそれと比べて50年は遅れているだろう。芸能界の民主化をリードするヒーローは現れないものか。(2018/01/12 17:28)

格闘技K-1、プロレス、ボクシング等スポーツの部類だが、暴力的で見ないようにしてる。

ガキの使いも二枚目俳優がお笑い芸人のマネはおもしろいと思うが、マンネリ化してるようには

思う。そんな当方でも今回の騒ぎは少し過剰反応に思う。何だかポリコレ自体が暴力的に

気に入らない事象を叩きまくってる様。こんな世の中ホント嫌だと思う。息苦しいよ。

案外戦後のファシズムはこんな所から発生しそうだ。(2018/01/12 17:04)

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