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品行方正日本企業が堕ちていく

2017年10月20日(金)

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 選挙の話は書きたくない。
 私はうんざりしている。
 このことだけをお伝えして、今回は別の話をする。

 危険運転の話をしよう。
 先週から今週にかけて、かなり話題になっていた事件だ。

 経緯を振り返っておく。

《神奈川県大井町の東名高速道路で6月、追い越し車線で停車していた乗用車にトラックが追突し、夫婦が死亡する事故があり、県警は10日、乗用車の進路をふさいで停止させたなどとして、自動車運転処罰法違反(過失運転致死傷)と暴行の疑いで、福岡県中間市扇ケ浦、建設作業アルバイト石橋和歩容疑者(25)を逮捕した。「間違いありません」と容疑を認めているという。--略--》(ソースはこちら

 いくつかの報道を総合すると、まず、現場から1.4キロ手前の中居パーキングエリアで、枠外に駐車していた容疑者に対して、萩山さんが口頭で注意した。この萩山さんの抗議に逆上した容疑者は、パーキングエリアから出た萩山さんのクルマを追跡し、追い越し車線上で追い抜いて進路を妨害するように走行を続ける。で、容疑者のクルマが追い越し車線上で止まったことで、萩山さんもやむを得ず追い越し車線に自分のクルマを停車させた。そこで、クルマから出てきた容疑者が萩山さんの腕をつかむなどしてやりとりしていた直後、後方から走ってきたトラックが萩山さんのクルマに追突した。以上が、当日起こったことの概要だ(こちら)。

 このテの話題は、とにかく、危険運転をやらかした人間をよってたかって攻撃していればとりあえず全員がすっきりする。そういう意味で選挙の話題みたいに面倒な議論にはならない。午後の時間帯のテレビが、この事件に比較的長い時間を割いていたのは、そういうこともあったのだと思う。

 テレビは、悪者がはっきりしている話題を好む。
 明らかな悪役が見つからないケースにぶつかると、あえて敵役を作ろうとさえする。

 今回の事件の場合、わざわざあざとく演出するまでもなく、あからさまな悪者があらかじめ用意されていたわけで、そうである以上、こういう話題はスタジオの人間と液晶画面越しのお茶の間の人間がともに激怒するための絶好の機会として、存分に味わい尽くすわけですね。

 報道されているディテールがそのまま事実であったのなら、件の容疑者には、まったく擁護できる余地がない。どこをどう切り取ってどう論評したところで、結果としてはリンチに加担せざるを得ない感じだ。

コメント97件コメント/レビュー

半年ぶりに見に来ましたが、選挙の影響なのか小田嶋節がマイルドになってますね。
それじゃダメですよ。

日本はとっくに「技術立国」じゃなくなってますよ。A○B商法の国です。
日本では製品ではなくストーリーが大切なんですよ。
ISOのなんたらに沿った会社組織を作りガバナンスを整え、ISOなんたら(またはIATFのなんたら)に沿った組織で設計、検査し、社内規格のなんたらに沿った検査をして出荷しています!
というバックストーリーにおカネ払ってるんです。
暴論言っちゃうと製品の出来不出来は関係ないんです。
自分で作ったルールを自分で破って不祥事御免なさいと記者会見。笑えますね。自嘲を含んだ笑いで。

エビデンスの無い無理くりこじつけた話であっても「オダジマという色」が付いた人間が喋る事でストーリーが生まれ、付加価値になるんです。それと同じ。

それはそうと
品質の分からない製品と、品質の良い製品。どちらを選びますか?
品質が良いのは枯れてるから。新技術にはじめから100%を求めるのはアホの子のすることです。(2017/11/01 10:51)

「小田嶋隆の「ア・ピース・オブ・警句」 ~世間に転がる意味不明」のバックナンバー

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「品行方正日本企業が堕ちていく」の著者

小田嶋 隆

小田嶋 隆(おだじま・たかし)

コラムニスト

1956年生まれ。東京・赤羽出身。早稲田大学卒業後、食品メーカーに入社。1年ほどで退社後、紆余曲折を経てテクニカルライターとなり、現在はひきこもり系コラムニストとして活躍中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

半年ぶりに見に来ましたが、選挙の影響なのか小田嶋節がマイルドになってますね。
それじゃダメですよ。

日本はとっくに「技術立国」じゃなくなってますよ。A○B商法の国です。
日本では製品ではなくストーリーが大切なんですよ。
ISOのなんたらに沿った会社組織を作りガバナンスを整え、ISOなんたら(またはIATFのなんたら)に沿った組織で設計、検査し、社内規格のなんたらに沿った検査をして出荷しています!
というバックストーリーにおカネ払ってるんです。
暴論言っちゃうと製品の出来不出来は関係ないんです。
自分で作ったルールを自分で破って不祥事御免なさいと記者会見。笑えますね。自嘲を含んだ笑いで。

エビデンスの無い無理くりこじつけた話であっても「オダジマという色」が付いた人間が喋る事でストーリーが生まれ、付加価値になるんです。それと同じ。

それはそうと
品質の分からない製品と、品質の良い製品。どちらを選びますか?
品質が良いのは枯れてるから。新技術にはじめから100%を求めるのはアホの子のすることです。(2017/11/01 10:51)

「ルールを守れ!」は典型的なポリテイカルコネクトネスです。誰も反対などしません。その結果不都合が生じ、EUでの右派の台頭、英国の離脱、そして独立運動の増加、さらにはトランプ大統領の誕生につながっています。一度作ったルールに齟齬がある場合素早い対応が出来ないとこうなるのでしょう。(EUは巨大な官僚組織だそうです)
 ルールは参加者皆で作るはずです。完成車のチェック等役所が定めた事にメーカーは従いますね。必要ないなどといったらどんな目に合うか・・・・ 
 完成車のチェックはメーカーの仕事です。不具合が出ればメーカーの損失になります。役所の関与など必要ないと思います。どこのメーカー製品を選ぼうと消費者の自由です。(2017/10/31 11:14)

 危険運転ドライバーについての氏の観察、分析は妥当であるが、後段の企業問題は全く異質の問題で、本質を見誤っている!!
 “企業の中枢の社員達”は経営方針によりやらされている立場であって、危険運転者とは異質の問題である。不正を断った場合、左遷か首切しかない。最悪の場合自殺となる!!(2017/10/30 19:16)

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