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三菱自の技術者は今何を考えているのか(1)

第399回 三菱自動車 執行役員 鳥居 勲氏インタビュー【その1】

2017年9月11日(月)

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音楽クラブの先輩に誘われて、ラリーに行ったら


 「三菱自動車の記事を書きます」なる私の“宣言”からずいぶんと時間がかかってしまったが、今回からお送りするのは三菱自動車のエンジニアインタビューである。今年1月に開催された「オートモーティブワールド」の会場で、三菱自動車の(恐らくは広報部所属の)若い社員から、「ウチのクルマも取り上げて下さい」と“直訴”されたのがキッカケであるから、高らかな宣言から既に8カ月が経過したことになる。大変長らくお待たせいたしました。

 お話をうかがうのは、三菱自動車の執行役員で車両技術開発本部長の鳥居勲氏である。鳥居さんへのインタビューは、こちらから“指名”でお願いしている。通常この手のインタビューを名指しでお願いすることはない。こうなった背景には、文字通りの紆余曲折があるのだが、そのエピソードは本文の中でご紹介していこう。

 では早速。三菱自動車の“明日”を握るエンジニアから、たっぷりとお話をうかがおう。


 インタビューは三菱自動車の本社会議室で行われた。部屋の右側、奥の方からマンちゃん、私、担当編集のY崎氏が座り、左側には鳥居さんを挟むようにして広報の男性が二人座っている。

 席に着いてしばらくすると、広報部長が入って来た。そして、「いやこの度はどうもどうも私は別件がありますのでこれで」と名刺交換だけをして出て行かれた。机の上にはICレコーダーが3台。マンちゃんと広報の男性の前にずらりと並んでいる。

 この会社は女性社員にお茶を運ばせたりする財閥系の企業にありがちな“悪しき風習”がないようで、お茶も水も出ない。インタビューが始まってしばらくしてから、広報の方の一人が抜け出してビルの下にあるスターバックスでアイスコーヒーを買ってきて下さった。ごちそうさまでした。美味しゅうございました。

 インタビューが始まる。私が質問する度に、広報の二人は忙しなくメモを取っている。完全なる“厳戒態勢”。ここまで空気の張り詰めたインタビューも珍しい。以前ホンダのエンジニアをインタビューした時などは、同席した広報の女性が大アクビを連発され、実にホノボノとしたものだった。会社によって、インタビューの雰囲気は大きく異なる。

フェルディナント(以下、F):はじめまして。フェルディナント・ヤマグチと申します。今日はよろしくお願いします。

鳥居(以下、鳥):こちらこそ、よろしくお願いします。ヤマグチさんの記事を読ませていただきました。

F:ありがとうございます。三菱自動車の方からお話をうかがおう、と話が持ち上がってから、鳥居さんにたどり着くまでに随分と時間がかかりました。実は鳥居さんを推薦してくださったのは、トヨタ自動車の多田(哲哉)さん、86(ハチロク)の多田さんなんです。

:はい。うかがっています。多田さんは同じ大学の先輩です。

F:多田さんと飲んでいる時に、「三菱自動車のインタビューを取りたいのだけど、なかなか色好い返事をもらえない」とこぼしたら、「それなら鳥居くんが良いよ。彼は僕の三菱自動車時代の後輩で、この春に開発部門の執行役員になった人間だから。今から連絡してあげる」と、その場で鳥居さんに電話をかけようとして。

:ははは、多田さんらしい(笑)。

F:「ちょ、ちょっと待って下さい。イキナリ当事者同士はマズいです。日経ビジネスの編集を通して、三菱自動車の広報に連絡を入れてからでないと……」って慌てて止めて。

:多田さんは名古屋大学の音楽研究会の先輩です。

F:え?え?多田さんが音楽を……!

:ご存知ないですか?あの人はクルマだけでなく、音楽に対する造詣がものすごく深いんです。昔はベースを弾いていたんじゃないかな。我々は音楽研究会の先輩後輩の関係です。何だか妙に気が合って、いろいろと可愛がってもらいました。ある日、多田さんから「ラリーを見に行こうぜ」と誘われたんです。岐阜の山の方に。

F:ははあ。音楽クラブの先輩に誘われて、山の方にラリーを見に。

:そこで砂煙を上げるクルマが横向きになって、ガーッとコーナーを抜けていく姿を見て、若い二人は「これだ!これしかない!」と(笑)。次の週には勝田(照夫)さんというトヨタ出身のラリー界の巨匠の所に、「チームに入れて下さい」とお願いをしに行きました。

コメント20件コメント/レビュー

リコール隠しで起こした死亡事故を否定しながら発売した、「まじめな車」コルト。
そのリコール隠しの「みそぎは済みました。」と言いながら発売したアウトランダー。
上記を含む(ほぼ?)全ての車で燃費測定の不正を続けていた三菱自動車。

普通の会社なら一度不祥事を起こしたら社内を総点検して問題点を出し切るだろうにリコール隠しの後もリコール遅れや燃費偽装を新たに起こすのは何故なのか?これが知りたい。

三菱自動車の人は「もう二度と信用されない」と言うことを覚悟しているのか?
それとも「三菱自動車は生まれ変わりました。信頼回復されるよう頑張っていきます!」などと夢を見ているのか?
インタビューがどのように纏められるのかにも注目しています。

モータースポーツへの参戦は、負ければ「やっぱり技術が無い」。勝っても「どうせ不正してるんでしょ」と言われるだけだからやめたほうがいいと思う。(2017/09/15 16:21)

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「三菱自の技術者は今何を考えているのか(1)」の著者

フェル

フェル(ふぇるでぃなんと・やまぐち)

コラムニスト

堅気のリーマン稼業の傍ら、細々と物書きの真似事をしております。最近は講演やらテレビ・ラジオへの出演も増えてきました。いったい本業は何なのか自分でもよく分からなくなっています。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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リコール隠しで起こした死亡事故を否定しながら発売した、「まじめな車」コルト。
そのリコール隠しの「みそぎは済みました。」と言いながら発売したアウトランダー。
上記を含む(ほぼ?)全ての車で燃費測定の不正を続けていた三菱自動車。

普通の会社なら一度不祥事を起こしたら社内を総点検して問題点を出し切るだろうにリコール隠しの後もリコール遅れや燃費偽装を新たに起こすのは何故なのか?これが知りたい。

三菱自動車の人は「もう二度と信用されない」と言うことを覚悟しているのか?
それとも「三菱自動車は生まれ変わりました。信頼回復されるよう頑張っていきます!」などと夢を見ているのか?
インタビューがどのように纏められるのかにも注目しています。

モータースポーツへの参戦は、負ければ「やっぱり技術が無い」。勝っても「どうせ不正してるんでしょ」と言われるだけだからやめたほうがいいと思う。(2017/09/15 16:21)

鳥居さんが今のポジションにおられるうちに、MMSP(三菱自動車モータースポーツ かつて鳥居さんが社長でした)かラリーアートを復活させて、規模は小さくともモータースポーツに関わって欲しいと願う三菱自動車OBです。(2017/09/13 16:42)

過ちを糾弾するだけの記事にはして欲しくないですね。
不倫報道で「奥さんにワルイと思ってないんですか」とか「なんで不倫したんですか」って鬼の首取ったみたいに記者が詰め寄るのを見ると腹が立つときがある。その記者が普段何やってるのか検証されていない状態で、口だけは成人君主的な糾弾して、大衆の代表みたいな物言いしてるのってむしろ気分悪い。「俺、オメーに代理頼んじゃねーよ」って言いたくなるしね。

もちろん、会社の罪そのものをなかったことにしようとは思わないけど、保身のためじゃないなら釈明してもらって全然いいし、そうそうそんなズルは僕らも結構するしなぁ~とかそんな状況が重なってたんだねぇ・・・ぐらいの気持ちにさせてくれていいと思います。三菱自動車という会社に対して許すとかまた好きになるとかはないにしても、フェルさんに直訴した若い女性社員やインタビューイの人格そのものを傷つける気持ちはないですから。次週「楽しみに」待っています。(2017/09/12 10:43)

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三品 和広 神戸大学教授