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竹田圭吾さんの死と「がんに棲みつく孤独」

がんの部位別生存率を眺めながら、考えたこと

2016年1月26日(火)

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 年が明けてひと月も経たないうちに、“大きなニュースの嵐”(と呼んでいいのかわからないものもありますが)が続いているが、私にとっての一番のニュースは、竹田さんが亡くなったことだった。

 連日連夜、スマップやベッキーの話題で盛りだくさんで、ずいぶん前の出来事のようだが、わずか2週間前の出来事である。

 竹田圭吾さん、享年51。慶応義塾大学を卒業後、スポーツ雑誌を経て、「ニューズウィーク日本版」編集部に移り、10年近く編集長を務めた。その後、ジャーナリストとして活躍。テレビやラジオのコメンテーターとしておなじみだったので、ご存知の方は多いと思う。

「がんは闘うものでは必ずしもなく……」

 私が竹田さんにお会いしたのは、2013年。九州の報道番組でコメンテーターをやっているときに、数回ご一緒した。時期的には、病気療養に入られる前だ。

 初めてご一緒したときに楽屋にご挨拶に言ったら、「今日は天気予報はやらないの?」と言われ、「やりませんが、お天気キャスターの方に『突っ込んでいい』、とスタッフには言われています(笑)」と私が答えると、「じゃ、楽しみだね」と、にこやかに笑ってくださったのを記憶している。

 竹田さんは大のダイエーホークスファン。福岡の番組だけにホークスネタが多く、そのたびに厳しい表情が野球少年に一変するのが面白かった。

 その竹田さんが自らの病状を告白したのは、亡くなる半年前。出演していた情報番組での出来事だった。

 「なんとか抑えながら生活の質を維持していくのが、“がん”なんだってことを、検診を受けているときから何となくイメージしておくといいと思う」

 こう視聴者にメッセージを送った竹田さんは、ご自身が抗がん剤治療で髪の毛が抜け、「カツラのおかげで、仕事が続けていられる」ことや、「がんは闘うものでは必ずしもなくて、自分の中の一部に棲みついたもの」と、当事者ならではの重みある言葉を紡いだ。

 そして、番組終了後のツイッターで、次のように記したのだ。

 「番組で時間がなくて言えなかったこととしては、こちらの孤独を認めて、いちど突き放した上でまた付き合ってほしいという身勝手な思いがある。自分は最初のうちは怖くて他人にがんであることを打ち明けられなくて、そのほうが苦痛だと気づくまでに時間がかかった」と。

 がんという病を受け入れることの厳しさ、しんどさ、孤独、光……。私は父をその2カ月前に亡くしたばかりで、ただただ、竹田さんの言葉を頭に留め置くことしかできなかった。

コメント17件コメント/レビュー

両親をともに大腸がんで、たて続けに亡くしました。同じ大腸がんでも様相というか性質が違い、それぞれ手術はしましたが、その後の抗がん剤治療はやり方が違いました。母親は病気が発覚したとたん、ずっと悲観的で最後までかわいそうな入院生活でした。反対に父親は大腸から肺に転移しながらも、最後の最後まで仕事を全うし、がんと上手く付き合うことができた人でした。私の友人には死ぬならがんがいいという人がいます。父親のように生きられるのならがんもそうそう悪くないなと今思っています。(2016/02/01 15:22)

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いただいたコメント

両親をともに大腸がんで、たて続けに亡くしました。同じ大腸がんでも様相というか性質が違い、それぞれ手術はしましたが、その後の抗がん剤治療はやり方が違いました。母親は病気が発覚したとたん、ずっと悲観的で最後までかわいそうな入院生活でした。反対に父親は大腸から肺に転移しながらも、最後の最後まで仕事を全うし、がんと上手く付き合うことができた人でした。私の友人には死ぬならがんがいいという人がいます。父親のように生きられるのならがんもそうそう悪くないなと今思っています。(2016/02/01 15:22)

企業になんでも求めすぎるのは無理がある。
企業が責任を負うべき範囲はもっと狭くてもいいのではないか。
個々人や企業などが負えない責任を、遍く国民で負担するためにこそ、政府があるのであって、国が整えるべきものを企業に求めるのはナンセンスではないか。
働く場所ということであれば、公企業体が率先して整備すればいいだけであり、企業からはそのための徴税を行うのが適切ではないか。(2016/02/01 12:26)

問題提起として良い記事だと思います。
読み手自身の死への向き合い方を問われるものだと。
死生観は文字通り生き死にに対する個々人の価値観なので、統一見解などは出ようもありません。

医師も信念、患者も信念、家族も信念で自身が何をすべきかを考え、選択する必要があるのでしょう。

私は、両親、妻が生きているうちには死にたくありません。
看取る側になることだけが希望です。(2016/01/28 12:27)

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