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「やりがい搾取」の共犯?文科省公認の天職信仰

大学キャリア教育と成功者の体験談が招いた誤解

2017年2月28日(火)

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 今回は「アルバイトにはお金以上の“価値”があるか?」について、アレコレ考えてみる。

 個人的な見解を先に述べると、「ある」と言えばあるし、「ない」と言えばない。

 私は「時給が高い」という理由で、学生時代に家庭教師をしていた。単なる「お小遣い」稼ぎ。それ以上でも以下でもなかった。今思えば、かなり恵まれた学生生活を送っていたのだと思う。

 なので何一つ、バイト、への期待はなかった。家庭教師をすることが、自分にとってどういう意味や価値があるかなんて、微塵も考えなかった。

 だが、実際に家庭教師をやってみるといろいろな出来事があり、子どもに教えることで自分が学び、子どもの家庭で毎週2時間も、面と向かって過ごした経験は私の大きな財産となった。

 とはいえ、それらはバイトをしているときに気付いた価値ではない。

 年を重ね、社会人として仕事をしているうちに、「ああ、あのとき……」といった具合に記憶の箱から引っ張り出され、“価値”あるものとなったに過ぎない。つまり、すべて後付け、である。

 ところが、最近はバイトをする当事者である学生たちが、リアルタイムで「その価値」を考え、バイトをやるうえでの「モチベーション」にする時代になってしまったようだ。

 アルバイト情報「an」と金城学院大学の学生が共同で、次のような動画CMを作成し、物議をかもしているのである。

 カフェのバイトでコップを割り、店長らしき人物に叱られ落ち込む学生。「気にしなくていいよ」と先輩が励ますけど、元気が出ない。

 そこにやってきた常連のお客さんが声をかけた。

「なんか元気そうじゃないね。キミに珈琲を入れてもらうと、いつも商談がうまくいくんだよね。だから笑顔で頼むよ」

「ありがとうございます!」元気になる学生。

「よかったね」と駆け寄る先輩……

「アルバイトにはお金以上の価値がある」

コメント40件コメント/レビュー

ダメな経営者と良い経営者がいて、ダメな経営者は売上利益を上げられなくて
雇用者の給与削減したり雇用条件をキツくしますよね。
雇われる側は、やっぱり良い経営者を選んで仕事したほうが絶対良いと思うのです。
悪い経営者、悪い職場の記事ばかりだとラベリング効果みたいになっちゃうので
「良い経営者、良い職場ってこういう感じ」という記事をもっともっと増やしていただければ
働く側が不幸な選択をしなくてすむような目利きができると思います。(2017/03/02 20:30)

「河合薫の新・リーダー術 上司と部下の力学」のバックナンバー

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「「やりがい搾取」の共犯?文科省公認の天職信仰」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

ダメな経営者と良い経営者がいて、ダメな経営者は売上利益を上げられなくて
雇用者の給与削減したり雇用条件をキツくしますよね。
雇われる側は、やっぱり良い経営者を選んで仕事したほうが絶対良いと思うのです。
悪い経営者、悪い職場の記事ばかりだとラベリング効果みたいになっちゃうので
「良い経営者、良い職場ってこういう感じ」という記事をもっともっと増やしていただければ
働く側が不幸な選択をしなくてすむような目利きができると思います。(2017/03/02 20:30)

いつもの事ですが科学的分析が欲しいんですがね?
アメリカの何とか大学の研究で、アルバイトで苦労した者は昇進する割合が高い。
その背景は云々とか
〇〇教授の研究では云々で、私の分析でも同じ考えになるとか
博士号もちの専門家としてもう少しましな話は書けないのですかね?
個人ブログかと(2017/03/02 16:41)

30年以上前の学生時代の単発バイトを思いだしました。一夜限りの単発で5000円という約束のバイトでしたが、頑張って作業して早く終わったら、「早く終わったからこれだけだ」と1000円減額されたうえ、「社会勉強になっただろ」と言われました。 今も、働かせておきながら世間知らずの学生に勉強させてやっているという意識の雇い主が多いのでしょうね。(2017/03/02 11:03)

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三品 和広 神戸大学教授