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無責任トップがはびこる末の「息子の自殺」

電通や野村不動産だけが「異常な職場」じゃない

2018年3月13日(火)

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ストレスの雨でびしょ濡れになった人には、「強めの指導」が刃となるんです……

 いったい何人の尊い命が奪われれば、この国のお偉いさんは目を覚ますのか?
 いったい何組の家族が涙すれば、企業経営者は「自分の責任」を自覚するのか?
 いったい何故、メディアは不倫報道はしつこくやり続けるのに、過労自殺はあっさりとした扱いになるのか?

 感情的な書き出しになってしまった。
 森友学園への国有地売却にからむ疑惑で財務省近畿財務局の男性職員が自殺していた事件も気になるところだが、今回注目したのは、野村不動産の50代の社員が過労自殺に追い込まれていた事件である。

 裁量労働制をめぐる国会での議論でも野村不動産の事件は取り上げられ、過労自殺の事実を厚労省が(事前に)「知っていたのか?いないのか?」という点ばかりにフォーカスが当たり、本質的なことがまるで議論されていない。とてもとても、残念に思っている。

 本来であれば「事前に知って」いようとも、「報告を受けてない」だろうと、これまで進めようとしていた事案を再考すべきだ。ところが、
・1日の中で一定の休息時間を確保(インターバル制度)
・労働時間の上限設定
・2週間の休日
・臨時の健康診断の実施
 のいずれかひとつを実施、という「こんなのあったり前じゃん!」な健康確保措置の強化策でさえ、「裁量労働制を拡大しないのなら止めちゃお?!」とするというのだ。

 残念というか、悲しいというか。
 今回の“事件”は、裁量労働制のそもそもの問題を解決する絶好のチャンスなのに…。
 過労死や過労自殺という言葉は、死語にしなきゃいけないのに。

 この国の“お偉いさんたち”が、過労死や過労自殺に正面から向き合う気がないことを痛感させられ、憤りを感じている。

 しかも、これは氷山の一角でしかない。
 裁量労働制を違法に適用。その違法の末の過労自殺──。
 本来なら企業が払うべき代償が、働く人の「命」にすり替わっている。

 経営者の方にお聞きしたいです。
 「あなたのお子さんが、勤め先の企業で違法労働を強いられ、命を絶ったときでも、『生産性を上げろ』と言い続けることができますか?」と。

 ということで、今回は「裁量労働制のホントの問題」について書きます。

 では、まずは“事件”の概要から。

 裁量労働制で働いていた野村不動産の男性社員(50代)が2016年9月に過労自殺していた。これを東京労働局が労災認定していたことが分かった。

コメント60件コメント/レビュー

結局電通事件は長時間労働が原因になってしまっているが、上司からのパワハラ・セクハラの異常さが主因だと考えている。
しかし何より驚いたのが、東京五輪の会場建設現場で起こった新入社員の現場監督の自殺もそうだが、両方とも新入社員にこんな仕事をさせているのか、という事である。できるわけがない。

今の日本の労働問題の多くは、問題にする人たちがそれぞれ自分たちの都合で主題を変えてしまっているせいで、本質的な異常さがスルーされてしまっている。
優秀だろうがなかろうが、入社した直後に専門技術を持っている新入社員が存在するわけがない。

結局は解雇をしやすくしなければ、雇用の流動性が上がらず、辞めた後の再就職も進まないため、辞めることができなくなってしまう。賃金の上昇も同じだと考えている。

著者と意見は違うが、1000万円以上給与をもらうという人が裁量労働制をとるのは当たり前だと思う。本当は著者と同じ事業主になるべき。
それだけの高額給与をもらう価値がある人は、現在の企業で嫌なら転職すればいいだけ。
転職できないのは、他社に移るとそれだけの価値が無いことがばれてしまい、給与が減ることを恐れているから。

辞めてしまえば、それだけ優秀な社員を退社させた上司は降格か解雇になるのではないか?
もしくはパワハラができない状況に追い込まれていくはず。

「1000万円超の高額給与をもらっている人がパワハラを受けて長時間労働で過労死」
ちょっと意味が分かりません。(2018/03/29 11:04)

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「無責任トップがはびこる末の「息子の自殺」」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

結局電通事件は長時間労働が原因になってしまっているが、上司からのパワハラ・セクハラの異常さが主因だと考えている。
しかし何より驚いたのが、東京五輪の会場建設現場で起こった新入社員の現場監督の自殺もそうだが、両方とも新入社員にこんな仕事をさせているのか、という事である。できるわけがない。

今の日本の労働問題の多くは、問題にする人たちがそれぞれ自分たちの都合で主題を変えてしまっているせいで、本質的な異常さがスルーされてしまっている。
優秀だろうがなかろうが、入社した直後に専門技術を持っている新入社員が存在するわけがない。

結局は解雇をしやすくしなければ、雇用の流動性が上がらず、辞めた後の再就職も進まないため、辞めることができなくなってしまう。賃金の上昇も同じだと考えている。

著者と意見は違うが、1000万円以上給与をもらうという人が裁量労働制をとるのは当たり前だと思う。本当は著者と同じ事業主になるべき。
それだけの高額給与をもらう価値がある人は、現在の企業で嫌なら転職すればいいだけ。
転職できないのは、他社に移るとそれだけの価値が無いことがばれてしまい、給与が減ることを恐れているから。

辞めてしまえば、それだけ優秀な社員を退社させた上司は降格か解雇になるのではないか?
もしくはパワハラができない状況に追い込まれていくはず。

「1000万円超の高額給与をもらっている人がパワハラを受けて長時間労働で過労死」
ちょっと意味が分かりません。(2018/03/29 11:04)

少ない時間で多くの成果を出す必要がある.この方法をとにかく考えないといけませんね.働く時間を減らすのが目的になって要る気がしますが,それで満足していてはいけないので,何らかの形で成果も同時に出す必要があります.どうすれば良いのでしょうね.(2018/03/19 17:21)

不幸な例、悲惨な例をあげて会社や経営者を叩いても、解決はなかなか難しいのではないでしょうか。

そもそも、こういうことが起こる企業の経営者や管理職は、過酷な環境での時間無制限で最後まで立っていた者が勝ちというバトルロイヤルを生き抜いてきた無敵の仕事サイボーグなのです。職場環境を改善しようとか、仕事の任せ方を変革しようとか、そういうことには思い至らないのです。万一、そう考えたとしても、筋肉でできた仕事脳しか持ち合わせていないため、途方に暮れるだけです。

幸い、世の中には従業員が幸せに働いている企業もあるのですから、そういう企業を発掘して取り上げ、どんどん賞賛しましょう。

其の方が気付きに繋がると思います。(2018/03/16 18:46)

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野口 悠紀雄 早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター顧問