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窮地のクラッシャー上司は、あの言葉を繰り返す

『クラッシャー上司』著者・松崎一葉さん×河合 薫 特別対談(2)

2017年3月28日(火)

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 話題の新書『クラッシャー上司 平気で部下を追い詰める人たち』(PHP新書)。部下を精神的に潰しながらどんどん出世していくパワハラ上司の事例が次々と登場し、「うちの会社にもいる」と思わせる「いるいる感」に引き込まれて読み進むことになる。

 著者の松崎一葉さんは、筑波大学医学医療系産業精神医学・宇宙医学グループ教授で、産業医でもある。クラッシャー上司の話はちょっと怖いけど、「松崎先生には会いたい」との河合薫さんの熱望で実現した二人の対談。

 松崎さんによれば、クラッシャー上司は、自らの言動を責められると、一様にある言葉を発するそうです。その言葉に、クラッシャー上司たるゆえんがあるのです。

(編集部)

前回(クラッシャー上司、口癖は「お前のため」)から読む

「人の守護霊になる」ってどういうこと?

松崎 一葉(まつざき・いちよう)さん
筑波大学医学医療系産業精神医学・宇宙医学グループ教授。1960年茨城県生まれ。1989年筑波大学大学院博士課程修了。医学博士。産業精神医学・宇宙航空精神医学が専門。官公庁、上場企業から中小企業まで、数多くの組織で精神科産業医として活躍。またJAXA客員研究員として、宇宙飛行士の資質と長期閉鎖空間でのサポートについても研究している。「クラッシャー上司」の命名者の一人。

河合:人の守護霊になるとは、距離感の問題ということでしたが、これは上司と部下の物理的な距離感ですか? それとも心と心の距離感ということでしょうか?

松崎:両方です。つまり、部下が「河合さん」と呼んだときに、その声が届くところにいてくれて、「どうした?」と来てくれて、「おお、そうかそうか」と話を聞いてくれるイメージです。

河合:今の時代にはやっぱりちょっと、ハードルが高い気がするのですが……。

松崎:確かにそうかもしれません。ただね、大切なのは上司がそういうイメージをもてるかどうかなんです。別にいつも「どうなの? どうなの?」とか、「キミの気持ち分かりますよ」とか、「悩みは何?」とか、御用聞きに行くことじゃない。

河合:そんなウザい上司がいたら、逆に部下はどん引きしちゃうかもしれませんけど(笑)

 先生のおっしゃてっていることはわかるんですが、上司も上司だけをやっているわけじゃなく、プレイイングマネジャーがほとんどなので、部下にかまっていられない場合も多い。

松崎:そうですね。それはわかる。

河合:でも、ちょっとだけ、一日一回でもいいから「部下を思い出してみろ」ってことでいいんですかね?

松崎:はい、まさしくそれが「守護霊」です。

河合:私はよく「傘の貸し借りができる、心と心の距離感を持つことが大切だ」と話すんですね。

松崎:ストレスの雨をしのぐ傘ですね?

河合:はい、そうです。「最後はあの人の傘を借りることができる」という確信を持てる関係性が重要なんです。部下にとって、それは上司で。「SOSを出せる。出していいんだ」という確信があれば、ギリギリまで踏ん張ることができて、火事場の馬鹿力じゃないですけど、自分でも思いもしなかったような力が出ちゃうことってあるんですよね。私も結構そうやって生きてきたんで。

松崎:河合さんにも、やはりそういう人が必要ですか? ひとりで何でもできるかと思いましたよ。

河合:ムリです(笑)。こんなこと言うと失礼ですけど、先生だって先生の力だけで、今があるわけじゃないですよね? 人間ってそんなに強くないし。もし「私はひとりきりでがんばってきました!」なんて胸を張る人がいたら、それはおごりだと思うんです。

松崎:確かに。そうなんですよね。うん、そうそう。クラッシャー上司の甘えは、河合さんがいうところの「おごり」と根は同じなのかもしれませんね。おごりがあるから、周囲にも許してもらえる、甘えてもいい……って考える。

河合:私は上司も部下の傘を借りてくださいって、言ってるんですね。「お前たちの力を貸してくれ」って言える上司部下関係があれば、心強いでしょ」と。

 ところが、上司の中には本当は傘を借りたいけど、それをやったらかっこ悪いって思ってる人もいる。それで結果的に、雨にやられちゃう。だから、「勇気を出して部下の傘も借りてください」って。それと、雨にびしょ濡れになっている人を見たら、傘を差し出す勇気を持ってくださいって。

松崎:濡れてる人に傘を差し出すのが、守護霊です。

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「窮地のクラッシャー上司は、あの言葉を繰り返す」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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