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がんに勝ったのに生活破綻、そんなのあり?!

「余命1年って言われたのに…働かないと治療もできない」

2017年5月30日(火)

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 「余命1年って言われたのに…、1年とっくに過ぎちゃって……。働きたいんですけど、体調に落差があるから、なかなか難しくて……。今、生活保護を申請してるんです……」

 3年前、余命宣告をうけた女性は、とても静かにこう切り出した。
 病名はがん。膵臓癌である。

 今回は「がんと仕事」について、みなさんにも一緒に考えていただきたく、彼女の“今”を取り上げようと思う。

 「がん患者は働かなきゃいい」――。

 先週、問題になったこの発言について、大西英男議員は「がん患者や元がん患者の皆様のお気持ちを傷つけたことをおわび申し上げます」と謝罪し、党の東京都連の副会長を辞任。
 だが、発言は撤回していない。ご存知のとおり問題発言があったのは自民党の受動喫煙対策会議の場だ。

 「私は限定的に小規模飲食店の喫煙を認める考え。『働かなくていいのではないか』というのは、ごくごく少数の喫煙可能の店でのことについてだ。がん患者が働かなくてもいいという趣旨ではない」

 というのが、本人の「撤回する必要ないじゃ~ん」の理由らしい。

問題点、ほんとにワカってる?

 なるほど。この政治家は、受動喫煙のナニが問題なのかをち~っとも理解していないのに、「受動喫煙の議論」に参加していたってことか。

 そもそも受動喫煙問題は、「喫煙者 VS 非喫煙者」の攻防でも、「吸える・吸えない」の問題でもない。
 全く本人が望まざるカタチで、“煙”による健康被害を受け、最悪の場合、死亡に至ることが問題である。

 “受動喫煙対策会議”に参加なさっていたわけですから、当然お読みになっているとは思いますけど、厚労省の資料には次のように記されている。(以下、HPより抜粋、出典はこちら

・受動喫煙を受けている者のり患リスクは高く、肺がん 1.3倍 、虚血性心疾患 1.2倍、脳卒中 1.3倍、乳幼児突然死症候群(SIDS)にいたっては4.7倍 も上昇する。
・少なくとも年間1万5千人(交通事故死亡者数の約4倍)が、受動喫煙を受けなければ、がん等で死亡せずに済んだとの推計もある。

 ついでに言っておくと、飲食店での喫煙を禁止しても、売り上げへ影響はほとんどない。
 全面禁煙と売り上げの関係を調査した165の論文のうち、信頼性の高い49の調査で「レストラン、バー等の経営に影響なし」という結論が出ており、これらの49の調査以外でも、19の調査のうち17の調査で、減収がないことが確認されているのだ。

コメント47件コメント/レビュー

がん治療については、外科医の方が本音でコラムを書かれているので、そちらも読むべきだと思いますが、がんは治療どころか診断すらも困難な部分があります。
初期のがんであれば、どのような療法であっても根治率はが高くなり、その結果、早期発見、早期治療が基本となり、がん診断を推進しているのが現状だと思います。
しかし、現実問題として、初期がんであれば、極端な例として治療しても放置しても治る可能性はそれなりにあるので、根治率が高くなるのは、むしろ当然だと思われます。
医者を否定するわけではないですが、誤診の可能性もあり、診断結果や治療は自己責任である部分もあります。
問題は、がんと診断された人が健常者以上に稼がないといけない状況で、がん患者が働かなくとも生活できるようにするべきだという事を表現するために、がん患者は働くべきでないという発言になったのだと推測します。不正に生活保護を申請する輩よりも、このような救うべき人たちを救える社会に持って行くのが政治家の仕事だと思います。(2018/06/01 17:41)

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「がんに勝ったのに生活破綻、そんなのあり?!」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

がん治療については、外科医の方が本音でコラムを書かれているので、そちらも読むべきだと思いますが、がんは治療どころか診断すらも困難な部分があります。
初期のがんであれば、どのような療法であっても根治率はが高くなり、その結果、早期発見、早期治療が基本となり、がん診断を推進しているのが現状だと思います。
しかし、現実問題として、初期がんであれば、極端な例として治療しても放置しても治る可能性はそれなりにあるので、根治率が高くなるのは、むしろ当然だと思われます。
医者を否定するわけではないですが、誤診の可能性もあり、診断結果や治療は自己責任である部分もあります。
問題は、がんと診断された人が健常者以上に稼がないといけない状況で、がん患者が働かなくとも生活できるようにするべきだという事を表現するために、がん患者は働くべきでないという発言になったのだと推測します。不正に生活保護を申請する輩よりも、このような救うべき人たちを救える社会に持って行くのが政治家の仕事だと思います。(2018/06/01 17:41)

只今癌の治療をしながら、もとの職場で働いています。周りの理解あってこそと、本当に実感します。制度は明らかに不十分ですが、上司はもちろん、診療所の産業医や組合にも相談して、何とか工夫して仕事を続けています。患者は治療に専念して、というと聞こえはいいし、ある意味ではその通りかもしれませんが、やはりメンタル面では仕事があることでどれだけ救われているかと実感します。「100%がん患者」ではなく、働いているときは普通の社員です(抗がん剤治療で定期的に1週間程度休みますが、そのあとは体調も結構戻ってくれるおかげで次の2週間は普通に仕事します)。ただただ、理解のある上司と同僚に恵まれるかどうかで大きく違うのは間違いありません。あと、デスクワークでなければ辛かったかも知れないので、場合によっては配置転換等の考慮は望ましいかと思います。
制度面では傷病休暇と通院休暇(時間制)は助かります(評価にはマイナスかも知れませんが、そんなことまでは言ってられません)。(2017/06/01 23:18)

・「死なさない」⇒「死なせない」ですね。
・禁煙ファシスト:確かにタバコを吸うのは個人に自由ですが、喫煙者と非喫煙者の健康保険料金が同じというのは納得いきませんね。ガンの罹患率やその他の病気の罹患率は喫煙者の方が高いので上げるべきでしょう。でもそれを言うと逆に寿命は短いから年金を増やせということにもつながりますね。
・ガンになった時にお金が必要になるからころ、がん保険があるわけですよね。したがって河合さんの言うように、がん患者に企業側が配慮すべきというのではなく、がん保険に入りましょうというのが対策なのではないでしょうか。(2017/06/01 16:49)

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