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衆院厚労委のALS排除に見る日本の深刻な在り様

「特別扱い」の先にはない、日本に必要な「合理的配慮」

2016年5月31日(火)

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 今回はまず、参議院インターネット審議中継にアクセスし、ページ左側の「厚生労働委員会」をクリック、「開会日:2016年5月23日」→「発言者:岡部宏生」と進み、動画をご覧頂きたい(ポイントだけ見たいと言う方は、動画ページ下部「発言者一覧」にある「岡部宏生(参考人 一般社団法人日本ALS協会副会長)」をクリックしてください)。

 これはALS(=筋委縮性側索硬化症)の患者で、日本ALS協会副会長の岡部宏生さんが、23日の参議院の厚生労働委員会に参考人として出席したときの様子である。

 私はこれほどまでに、コミュニケーションの真髄を教えてくれる映像を見たことがない。岡部さんと介護者の方の間に存在する信頼感、質問する政治家たちの岡部さんへの敬意、そこにいるすべての人が、岡部さんの「内なる声」に必死に耳を傾けている。

 いつもはヤジが飛び交い騒がしい委員会が、厳粛な空気に包まれ、温かいというかなんというか、感動した。

 ついつい私たちはコミュニケーション不全の原因を、伝える側だけの問題に矮小化させてしまいがちだが、受け手が「この人は何を伝えようとしているのだろうか?」とアンテナを張り巡らし、相手のしぐさ、表情、紡ぎ出された言葉、その一つひとつに込められた相手の“メッセージ”を受け止めようとする姿勢が必要不可欠。

 立場を超えた敬意なくして、満足のいく会話も、共通理解も、真のコミュニケーションも、成立しない。それを是非、みなさんに感じて欲しくて、冒頭から映像をご覧頂いた次第だ。

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「衆院厚労委のALS排除に見る日本の深刻な在り様」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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