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舛添・東電に見る「自己保身バトルロイヤル」

権力者ほど、自らの過ちを正当化しようとする

2016年6月21日(火)

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 いったいあの騒ぎは何だったのか? まだ、一週間も経っていないというのに、政治資金の「せ」の字も報じられなくなった。

 なんで、こんなにも熱しやすく、冷めやすいのか。どんな出来事も、そこに「人の心」という変数が加わることで、大きくなったり、小さくなったりするものだが、まるで集団リンチのような“舛添事件”は、いったい“誰のため”のモノだったのだろう。

 奇しくも、舛添東京都知事が辞職願を提出した翌日、東京電力福島第一原発事故の「炉心溶融」非公表問題で、当時の清水正孝社長が「炉心溶解という言葉を使うな」と社内に指示していたことがわかったと報じられた(第三者検証委員会の報告書にて)。記者会見前の社内のテレビ会議で、「メルト」という言葉を使っていた副社長(当時)に、清水社長がストップをかけたのである。

 第三者検証委員会は、「官邸側から、発表する際には事前了承を得るよう要請があったと推認される」とし、関連して、当時の“官邸”(=民主党)からの指示があったかのような映像が、繰り返し流された。

 一方、官邸側(菅直人・枝野幸男両氏)は関与を否定。「恣意的な報告は選挙妨害の疑いがある。東電や検証委の弁護士に対して法的措置も含めた対応に着手する」と枝野氏は憤った。

 このニュースは、これからどういった報じ方をされていくのだろうか。

 全く関係ないように見える、舛添事件と東電事件(あえてこう呼びます)も、心の動きから紐解いていくと、根っこが同じであることがわかる。

 そう。政治家だけでもなく、メディアだけでもなく、東電だけでもなく、どこの会社でも、誰にでも起こりうる、「自己保身」という“人”ならではの狡猾さである。

 しかも、そこには必ずといっていいほど、被害を被る人がいる。で、実は、“舛添事件”のような不毛な出来事は、私たちの身近な社会でも大なり小なり起きているように思う。

 そこで今回は舛添事件を題材に、「自己保身」について、アレコレ考えてみます。

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「舛添・東電に見る「自己保身バトルロイヤル」」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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