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“1人で暮らす親”を見捨てられますか?

NPO法人「Rera」の活動を見て考えた

2017年7月25日(火)

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 今回は「会社と社会」について考えてみようと思う。

 会議と議会。愛情と情愛。牛肉と肉牛。猿山と山猿……。
 ふむ。どうしたものか。

 わけのわからない書き出しになっているときは、大抵の場合、どうやって書き進めていけば言いたい事が伝わるのか脳内がかなり混乱しているときで、今回もその類いのものだとご理解いただきたい。

 つまりその、みなさんに教えていただきたいのだ。
 会社とは何なのか? を。

 個人的には「社会に必要なモノが会社」で、会社を持続させることで豊かな社会になると思うのだが……、どうもそれが上手くいっていないような気がしてならないのである。

 そもそも「会社」も「社会」も本来は「土地の守り神(=社)をまつるための村民の集まり」を表し、同じ意味で使われていたそうだ(斎藤毅著『明治のことば』より)。

 ところが幕末に西洋文明が押し寄せ、「会社」は営利を目的とした人々の集団「company」の訳語となった。

 「会社はボランティアじゃない」「会社は儲かってなんぼ」なんてのも、「会社は営利を目的とした集団である」という前提から出る言葉だ。

 ならばその「営利」とは何か? 
 ……この時点で既に私の脳内の猿やウサギたちがパニックを起こしているので、とにもかくにも先週、私がこの目で見て、空気を感じてきた“会社”について、お話することから始めようと思う。

 その会社とは、宮城県石巻市をベースに活動している、NPO法人「 Rera 」。

 東日本大震災の直後から被災した方たちの移動支援をしている「Rera」の活動を、先週水曜日に取材させていただいたのだが、Reraは私が考える「会社」そのもので、そこには今後の日本社会を考える“ヒント”が存在していたのである。

震災後の送迎ボランティアとしてスタート

 2011年3月11日の東日本大震災の津波で多くの犠牲者が出た石巻地区では、6万台もの車が水没や流失するなど大きな被害を受けた。震災直後、それらの車は道路に積み上げられ、ヘドロまみれの道を多くの人たちが歩き、移動していたそうだ。

 そこで札幌市のNPO法人ホップ障害者地域生活支援センター、社会福祉法人札幌協働福祉会が中心となり、障害者や高齢者だけでなく、移動手段を失ったすべての人の送迎支援をスタート。

 翌年、地元の被災住民によるボランティアメンバーと現代表の村島弘子さんで(村島さんは2011年4月から参加)、組織と活動を引き継ぎNPO法人を申請し、2013年2月に法人格を取得。「NPO法人 移動支援Rera」という団体名になり、現在に至っている。

 Reraは石巻市内の小さな建物の一角にオフィスを構え、スタッフは9名で赤いTシャツがトレードマークだ。

 代表の村島さんは北海道出身だが、スタッフの中には、津波で家族を亡くした方や、津波に流されながらも奇跡的に生き延びた方、避難中にReraを利用していた人など、「寄せ集め部隊(by 村島さん)」で構成されている。

 一時スタッフを雇用していたこともあったが、現在はスタッフ全員がボランティア。「Reraの活動を持続させるため」の策をアレコレ考えた末の決断だった。

 昼過ぎに現地に到着すると、早速利用者から連絡が入ったので、送迎車に乗せてもらい同行することに。
 最初にピックアップしたのは、渡波地区に住む高齢の女性だった。

コメント32件コメント/レビュー

河合さんの次回のコラムでは、経団連が推し進めている過労死法案について取り上げて頂きたいです。

私は、この法案の前提がそもそもおかしいと思っています。

日本企業の中に、「契約で決められた職務範囲内だけで、自己裁量で働ける社員」なんてどこにいるのか?
ほとんどの会社員は、労働契約書すらない。年収が高い、低いは本質ではないと思います。

有事法制の「戦場の中の非戦闘地域」という日本にしかない虚構概念と同じで、現実世界に存在しない檻をねつ造して、働く人をその中に閉じ込めようとしている経団連の企みについては、疑ってかかった方がいいと思ってます。(2017/07/27 14:22)

「河合薫の新・リーダー術 上司と部下の力学」のバックナンバー

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「“1人で暮らす親”を見捨てられますか?」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

河合さんの次回のコラムでは、経団連が推し進めている過労死法案について取り上げて頂きたいです。

私は、この法案の前提がそもそもおかしいと思っています。

日本企業の中に、「契約で決められた職務範囲内だけで、自己裁量で働ける社員」なんてどこにいるのか?
ほとんどの会社員は、労働契約書すらない。年収が高い、低いは本質ではないと思います。

有事法制の「戦場の中の非戦闘地域」という日本にしかない虚構概念と同じで、現実世界に存在しない檻をねつ造して、働く人をその中に閉じ込めようとしている経団連の企みについては、疑ってかかった方がいいと思ってます。(2017/07/27 14:22)

今回の問題について、具体的に考えてみました。
まずは、買い物難民的な部分については、最近は宅配が発達してきて、どこまで採算ベースにのるかは分からないけれど、一つの答えにはなるかと思います。
ただし、会話、という部分では、宅配では、いくら頑張っても配達してくれたおじさんとの会話以上には広がらないのが難点です。
あとは、古くからある遠方との会話の手段としては電話がありますが、最近はインターネットの発達などにより、テレビ会議のような技術もあります。この技術を応用すれば離れた人同士でもある程度の疑似コミュニティのようなことができるのではないかと思います。
それでも、やはり生身の会話に勝るものはないと思いますが。そういう意味では、コンパクトシティというのも考えるべきだと思います。(2017/07/27 08:16)

【社会のためにある会社が存続するには、我々は何をどう考えるべきなのでしょうか。】

私たちは長い間『資源分配の最適メカニズム』と言われる自由資本主義を採用しざるを得ませんでしたが、ビック゛データ・IoT・ディープラーニング等の大きな武器を手に入れたことにより『我欲』を介さない新たな『資源分配の最適メカニズム』を実現できる『可能性』を得ました。
あまりにも複雑になった社会経済を合理的一元統御が不可能になったがための我欲経済システムを『公』に取り戻し、全ての経済活動をノンプロフィットにしてもシステム効率が低下しない方法が確立できるかも知れません。
しかしその前提条件として『政治システムのノンプロフィット化』が求められると考えます。(2017/07/26 22:29)

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