• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

「引越社の恫喝動画」とブラック企業狩りの真相

厳罰化が、ずる賢い企業を育てる

2015年10月13日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 アリさんマークで知られる引越社幹部の、「何をぬかしとるんや、コラァ!」動画が物議をかもしている。

 動画を投稿したのは、プレカリアートユニオン。「契約社員、派遣、パート、アルバイトなどの非正規雇用でも、職場で仲間を増やし、労働条件の向上に取り組むことを目指して結成した、誰でも一人から加入できるユニオン(労働組合)」である(同組合のウェブサイトより)。

 事の発端は、アリさんマークの引越社の男性社員(34歳)が訴訟を起こしたこと。この男性はプレカリアートユニオンに加入しており、東京都内の引越社関東のオフィス前で組合が抗議活動をしていた時に、“事件”が起きた。

 同社の副社長らが出てきて、「仕事の邪魔になる」と拡声器の使用中止を要求。そこでどうやらすったもんだがあったらしく(詳しいことは、動画だけではよく分かりません)、次のシーンがYouTubeにアップされた。

 副社長:「お前、何(足)踏んでんねん、オイ!」
 組合の人:「もうちょっと丁寧なお話をした方がいいよ」
 副社長:「あ? 何? 謝ったら何してもええんか」「何をぬかしとるんや、コラァ!」「誰に言うてんねん」

 迫力満点のこの動画が公開されるや否や、ネットで一気に拡散。

 「こわっ。なんじゃこりゃ!」
 「これ、会社の幹部??」
 「超ブラック!」
 「黒アリじゃん!」

 といった批判から、

 「編集されてて、これだけじゃ何が真実なのか分からない」

 といった冷静な意見。さらには、

 「大阪だと……、こういう話し方って普通だったりして…(冷汗)」

 なんてものまで、批判9割、その他1割の膨大なコメントが殺到し、“アリさん”のイメージダウンは避けられない事態になったのである。

 そもそもなんで、この男性社員が訴訟を起こしたか? ってことだが、“アリさんマークの引越社「追い出し部屋」裁判 名誉毀損の「罪状ペーパー」記者会見 9月30日”というタイトルがつけられた、こちらの動画をご覧いただきたい。

 何?「見るのめんどくさ~い」って? 分かりました。要点をまとめると、アリさんの問題は以下のようになる。

  • 残業代の不払い(複数社員)
  • 仕事中の荷物破損や車両事故の損害を給与から天引き(複数社員)
  • 組合活動をしたことによる不当な配置転換(営業職からシュレッダー係へ…男性社員)
  • 上記を不服とし、訴訟を起こしたことによる懲戒解雇(男性社員)
  • 男性社員の解雇通知を全店に貼り出したため、男性社員が仮処分の申し立てを申請したところ、一転して解雇を撤回(10月1日に復職)
  • ところが、以前の営業担当ではなく、6月に配置転換を受けたシュレッダー係だった。

コメント8

「河合薫の新・リーダー術 上司と部下の力学」のバックナンバー

一覧

「「引越社の恫喝動画」とブラック企業狩りの真相」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック