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「三世代同居」は最高の子育て・介護支援策?

血縁より大事な「助け合える」関係

2015年11月10日(火)

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 学生時代、“独身キャリアウーマン”に憧れていた私の友人は、社会人2年目に結婚。
「DINKSだよ。だって、子どもできたら、仕事続けられないもん」
“不覚”にも結婚してしまったと苦笑いする彼女は、“DINKS”を宣言していた。

 そんな彼女が、幸せ満タンの笑みで赤ちゃんを抱く写真を送ってきたのは、DINKS宣伝からわずか3年後。その翌年には、
「来月から仕事に復帰します! これまでとは違う部署で、心機一転。仕事も育児も、全力でがんばる!」とのメールがあった。

 ある日、彼女から珍しく電話があった。いつもはメールなのに、「なんじゃ?」と慌てて出たところ、「は…い…」とすすり泣く声。
 「ヒック…○○がね(子どもの名前)、熱で苦しんでる時にね、ヒック……、私、営業先の接待してたの……ビェ~~ン」
と泣き出したのである。

 彼女の説明によれば、高熱に驚いたベビーシッターさんが、会社に電話。
 「△△さんをお願いします」
 と電話口で伝えたところ
 「△△ですか……、どこの部署の△△でしょうか?」
 「□□です」
 「□□には、△△はおりませんけど……」
 という事態が起きてしまったのだ。

 不幸な事件が起きてしまった理由は、4つ。
 1.育休復帰時、新しい部署に異動になったこと。
 2.会社では旧姓を使っていたこと。
 3.結婚していることを知らない同僚たちがいたこと。
 4.「育児を言い訳にしたくない」と、自分から子どものことを話すことを極力避けていたこと。

 あれから20年。さすがにここ数年は言わなくなったけど、彼女は「私はなんやかんやいって、自分のことしか考えていない」と、自責の念に苦しんでいた。

 先日、「選択的夫婦別姓」という、姓の意味、家族のカタチへの判断が、最高裁の手に委ねられることになり、賛否は二分した。

 「まぁ、相手の男の姓にもよるよね~」
 「私も、結婚ためらったの旦那の姓のせいだよ! 絶対に“あの頃は~ハァッ”とか言われるでしょ(笑)」
 「私なんて、今の姓、昔の旦那のだもんね。仕事の関係もあったけど、あっという間に離婚したから、さすがに親に申し訳なくて。自分で責任を持ちたかったの」
 「研究者は死活問題。結婚前の論文、業績として認めてもらえなかった~~」
 「うちは養子。なんか申し訳なくて。家系が途切れるって、わけが分からん」

 たかが姓、されど姓。同じ女性でも、姓の選択基準はさまざまだ。
 「選択的」と言っているのだから、賛成も反対もない、と思うのだが、反対する人たちは、「家族の一体感が薄れる。バラバラになる」、「子どもが可哀想」と口を揃える。

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「河合薫の新・リーダー術 上司と部下の力学」のバックナンバー

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「「三世代同居」は最高の子育て・介護支援策?」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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