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女性活躍の陰で増殖する「帰宅恐怖症」夫

「2020年に2時間30分」という“夢”に挑戦

2015年11月17日(火)

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 「働く時間や曜日、場所は会社が決定し、本人に選択する権利はない」

 こんなメッセージが会社から送られてきたら……。ふむ…。少々驚くかもしれない。

 実はこれ、出産や育児休暇から復職する予定の従業員に送られてきたDVD内のメッセージ。先週、ちょいとばかり、いやいやかなり大騒ぎになった“資生堂ショック”である。

 “女性に優しい会社”の異名を持つ資生堂が、昨年の4月から「子育て中の女性社員にも、他の社員と平等なシフトやノルマを与える」と方針を転換していたことを、NHKが朝の情報番組で伝えたのだ。

 資生堂では美容部員の離職率を下げるために、2007年から積極的に時短勤務を推進。その結果、10年で時短勤務者が3倍に増えた。ところがそれと平行して、売り上げが1000億円も減少し、その理由の一つが、「書き入れ時である17時以降に美容部員が不足し、販売の機会損失につながっている」可能性だった。

 現場では「時短勤務=早番」というのが暗黙の了解になっていて、独身の美容部員に遅番や土日勤務が集中。「不公平だ」「プライベートの時間がない」といった声も相次いだ。

 そこで、短時間勤務利用者であっても原則「月2日の土日祝勤務」や「月10日の遅番勤務」が必須になったことを、“資生堂ショック”として報じたのだ。

 番組では、件のDVDに収録されている、女性執行役員のコメントも紹介した。

 「当時は夢のようだと思っていたもの(制度)が、月日がたつにつれて『取るのが当たり前』になり、感謝がなくなる。甘えが出てきたり、権利だけを主張してしまったり。取らせる側も理解が不足していたり。双方に摩擦が出てくるのは、すごく残念なことだと思います」

 このコメントが流れるや否や、ネットでは一気に拡散。

 「ワーキングマザーに、こんな仕打ちをするなんてひどい」
 「甘えってなんだよ!」
 「女の嫉妬戦争だな」
 「資生堂には本当にがっかり」
 「超イメージダウン」

 などなど非難が殺到。「資生堂ショック」がツイッターでトレンド入りした。

 中には「資生堂の化粧品の不買運動が起きたら、泣くのは経営陣だぞ」なんてモノまであった。

 実はこの資生堂の取り組み。既に5月に日経ビジネスが記事を掲載し、6月に日経新聞、8月にはアエラが取り上げていた。

 なぜ、今回はこんな騒ぎになったのだろう? 
 視聴者の多くが“女性”だからなのだろうか?

 しかも番組では、「短時間勤務者でも管理職に登用する機会ができた」ことや、「今後はひとつ上のステップで、店を統括できるチーフやマネージャーの立場を目指せればと思う」と語る時短勤務の女性も紹介されていたにもかかわらず、非難囂々。辛辣なコメントの嵐だったのである。 

 ツイッター恐るべし。1年前からやっていることで「不買運動」なんて騒がれたら、そりゃあ企業側だってビビる。今回、いちばんショックを受けたのは資生堂さんの方だったのかもしれない。

コメント31件コメント/レビュー

「俺のやり方(楽しみながら)ではやらせてくれません。そんなことから男は家事から離れていくのではないでしょうか。」
とコメントした方、このコメントに共感する方に、気付いて欲しいことがあります。

この分析自体は正しいと思いますが、自分のやり方でやらせてもらえず、家事を苦痛に感じるのは女性も同じだということです。
ところが、女性の場合は、男性のように家事から離れることを許されません。
それが、どれだけ大変なことか。
そこに、どれほどの不公平があるか。

これが「嫁姑問題」というやつですよ。

旦那の母親に指図されることが多いですが、旦那の父親が自分の(母親の)やり方を強要するケースもあります。
姑どころか、旦那が(俺の母親のやり方でやれと)指図するケースもあります。

感じる苦痛に男女差はないんです。
あるのは差別と不公平だけ。(2017/06/20 11:49)

「河合薫の新・リーダー術 上司と部下の力学」のバックナンバー

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「女性活躍の陰で増殖する「帰宅恐怖症」夫」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

「俺のやり方(楽しみながら)ではやらせてくれません。そんなことから男は家事から離れていくのではないでしょうか。」
とコメントした方、このコメントに共感する方に、気付いて欲しいことがあります。

この分析自体は正しいと思いますが、自分のやり方でやらせてもらえず、家事を苦痛に感じるのは女性も同じだということです。
ところが、女性の場合は、男性のように家事から離れることを許されません。
それが、どれだけ大変なことか。
そこに、どれほどの不公平があるか。

これが「嫁姑問題」というやつですよ。

旦那の母親に指図されることが多いですが、旦那の父親が自分の(母親の)やり方を強要するケースもあります。
姑どころか、旦那が(俺の母親のやり方でやれと)指図するケースもあります。

感じる苦痛に男女差はないんです。
あるのは差別と不公平だけ。(2017/06/20 11:49)

「世の妻に欠けているのは、夫を操縦するスキルです。」とのコメントに、大変、イラっとしました。
男性だって、年下の上司が年上の部下を操縦するのは至難のワザではないですか。
日経BPでも、何度もこの問題、取り上げられていますよね。
年上の部下を操縦するというのは、若くして上司になるほど優秀な男性でさえ困難なこと。
ましてや、そんなこともわからない、あまり優秀ではない男性と結婚してくれる奥さんに、
そんなスキルあるわけないでしょう。
優秀な男性にさえ難しいことをこなせる奥さんなら、そもそも、できの悪い夫を選びません。
夫の選択からして賢いに決まってます。

女子供に操縦されることを嫌う男性の一般的な性質を無視しすぎです。(2017/06/20 07:11)

以下の点は、Lean In の Sheryl Sandberg 氏の TED のスピーチの 3つ のキーポイントの一つです。
「よく話し合った夫婦ほど」夫が育児参加する傾向が強いのなら、子育ては「自分の問題」であり、「夫婦の問題」だ。同僚の協力を得る前に、夫の協力を得なきゃダメ。(2016/01/05 11:29)

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