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「格差はでっちあげ?」捨てられた食えない若者

男のワーキングプアが増殖する理由

2015年11月24日(火)

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 先日、ちょっとばかりショッキングなことがあった。

 出演させていただいている朝の情報番組で、20代が注目したニュースのトップが、「7-9月期のGDP、2四半期連続のマイナス」だったのである(全体では7位、矢野経済研究所調べ)。

 年代別の割合は、20歳未満25%、20代31%、30代19%、40代14%、50代以上11%。若い人たちほど“GDP”に高い関心を示すだなんて、それだけでビッグニュースだ。自分が20代のときにGDPなんて気にしたことなかったし、40代以上の関心事だと今の今まで考えていたので、ホント、驚いてしまったのである。

 また、番組ではリアルタイムで、「昨年に比べて、今年は経済的に豊かになった?」という意識調査をやっているのだが、回答は以下のようになった。

 「豊かになった 135票」「苦しくなった 744票」「変わらない 450票」「その他 9票」。

 「本当の意味での国民経済とは、日本列島で生活している1億2000万人が、どうやって食べ、どうやって生きて行くかという問題である。その1億2000万人が、どうやって雇用を確保し、所得水準を上げ、生活の安定を享受するか、これが国民経済である」

 これは池田勇人元首相の参謀として所得倍増計画と高度成長の政策的基礎のプランナーとして辣腕を振るった経済学者の下村治さんの言葉だが、「食えていない」人たちが増えている。うん、そういうことなんだと思う。特に若い世代では、「食えない」ことに将来への不安も重なり、件のニュースに敏感に反応したのだろう。

 ワーキングプア――。働いても、働いても、食べていけない人たち。

 数年前までよく耳にしたり目にしたりしたこの言葉も、今ではすっかり鳴りを潜めるようになった。だからといって、ワーキングプアがいなくなったわけじゃない。事態はむしろ深刻で、明日は我が身、かもしれないのだ。

 そう考えて間違いない。若い人たちの肌は実に感度がよく、オジさんやオバさんが気付く前に未来を感じとる。「自分たちの問題」に彼らは本能的にビビッと反応するのだ。

 そこで今回は、「若者のワーキングプア」について、あれこれ考えてみようと思う。

 「うちの家庭内にも、格差があってね。弟の方がワーキングプアで。可哀想でね。親はこういうとき情けないですよね。何て言ってあげたらいいのか分からないんですから……」 

 2年ほど前、一緒にお仕事をさせていただいた方が、あるときボソッとこう話し始めたことがある。

 男性によると、息子さんは、大学を出た後、広告代理店に就職。残業、残業の毎日で身体を壊し退社。その後、再就職したものの賃金が低く、「部屋代が払えない」といって自宅に戻ってきたそうだ。

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「「格差はでっちあげ?」捨てられた食えない若者」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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澤田 秀雄 エイチ・アイ・エス会長兼社長、ハウステンボス社長