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正社員化でも報われない氷河期世代の無間地獄

見捨てたツケは、全世代で払うことになりかねない

2016年12月6日(火)

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「差はどうやっても縮まらない。結局、正社員と非正規って、"身分格差"だったってことがよくわかりました」

 こう嘆くのは昨年、非正規から正社員になった40歳の女性社員だ。

 彼女は就職氷河期世代のいわゆる「やむなく非正規」。契約が途切れる度に転職を繰り返し、今の会社でやっと「正社員」への切符を得た。

 ところが、“正社員並み”になったのは労働時間だけで、期待したような仕事を任されることもなければ、賃金格差が解消されることもなかったという。

 先月、厚生労働省は、就職氷河期世代の人たちを正社員として雇った企業に対する助成制度を2017年度からスタートさせると発表した。

 氷河期世代は、1990年代後半から2000年代前半に就職活動を行った現在35歳~44歳の人が該当する。35歳~44歳の非正規雇用者は393万人で、25歳~34歳(290万人)、45歳~54歳(387万人)よりも多い(労働力調査 2015年)。また、中年フリーターと呼ばれる35歳~54歳の非正規雇用者(女性は既婚者を除く)の増加も問題となっている。

 35~44歳の正社員比率は4~6月期が70.5%で、第2次安倍内閣が発足した直後の13年1~3月期に比べ0.7ポイント低い。一方、15~24歳の正社員比率は56.0%だが、同じ期間に6ポイント改善しており、厚労省はデフレ脱却には氷河期世代のテコ入れが欠かせないと判断した(日本経済新聞「氷河期世代を正社員に 厚労省、非正規転換に助成金」)。

 助成制度は「過去10年間で5回以上の失業や転職を経験した35歳以上」で、現在無職の人や非正規社員を正社員として採用した企業に対し、中小企業で1人当たり年間60万円、大企業で同50万円支給するというもの。また、求職者が高い意識で就職活動に臨めるように、ハローワークなどにおける就職促進セミナーにも力を入れるそうだ。

 そういえば先日、「ハロートレ—ニング~急がば学べ~」と書いたボードを作詞家の秋元康さんがビミョーな笑顔で持っている姿が公開されたけど、これも支援策の一環なのだろうか。

 「ハロートレ—ニング=公的職業訓練」は失業している求職者らを対象に実施しているもので、建設、製造、IT、介護など幅広い分野を網羅している。全国の職業能力開発校などで年約30万人が受講。しかしながら、厚労省の調査では名称や内容を知らない人が7割に上り愛称を募集。秋元さんはその選定委員長だった(1393件の応募あり)。

 「飽きられず、分かりやすい言葉で『ハロトレ』と呼ばれるだろう」(by 秋元康氏)。

 ハロプロのパクリ? ……。ふむ。何なんでしょうね、コレ。

 散々置き去りにされてきた“氷河期世代”に手を差し伸べるのも、せっかくの公的な支援を「是非、使ってね!」と認知度向上に取り組むのもいいけど……、現場との乖離というか、感動ポルノならぬ“非正規ポルノ”というか…。上滑り感アリアリで。現場の声に耳を傾ければ傾けるほど、「そこかい!」とツッコミたくなる。

コメント36件コメント/レビュー

氷河期世代に冷たいわー。最初から正社員と壁感じるわー。
で400万以上/年と。

正社員です。福利厚生もしっかりしてまっす。
で350万/年と。

コラムの人たち会社選んでますよね、
きっと一流企業で、だから正社員になったらすげぇ給料が良いとか。
正社員にしたんだからその枠に入れてよ。金だしてよ。

そんなモン出すかって。

新卒でその枠に入った人たちってエリートで、たぶんすげぇ戦いを勝ち抜いてきたんじゃ
ないのかなぁ。だから企業もその子達をしっかりと育てる義務があるというか。

良いと思う。そういうメイド・イン・エリートがいて。
そこに企業が大枚をはたいていたとしても。そこにあてはまらない
人たちが納得いかないんだったら辞めたら良いでしょ。

だって私の会社は正社員330万のほうで氷河期世代も大歓迎ですよ。
実力があれば評価もされるし(一流企業のようには給与を出せないですけど)
でも求職者来ませんもん。経営状態が良くても150名程度の中小企業から
したら、こんなもんです。

まったくリアリティがない。
と思ってる氷河期世代でした。(2016/12/17 10:01)

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「正社員化でも報われない氷河期世代の無間地獄」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

氷河期世代に冷たいわー。最初から正社員と壁感じるわー。
で400万以上/年と。

正社員です。福利厚生もしっかりしてまっす。
で350万/年と。

コラムの人たち会社選んでますよね、
きっと一流企業で、だから正社員になったらすげぇ給料が良いとか。
正社員にしたんだからその枠に入れてよ。金だしてよ。

そんなモン出すかって。

新卒でその枠に入った人たちってエリートで、たぶんすげぇ戦いを勝ち抜いてきたんじゃ
ないのかなぁ。だから企業もその子達をしっかりと育てる義務があるというか。

良いと思う。そういうメイド・イン・エリートがいて。
そこに企業が大枚をはたいていたとしても。そこにあてはまらない
人たちが納得いかないんだったら辞めたら良いでしょ。

だって私の会社は正社員330万のほうで氷河期世代も大歓迎ですよ。
実力があれば評価もされるし(一流企業のようには給与を出せないですけど)
でも求職者来ませんもん。経営状態が良くても150名程度の中小企業から
したら、こんなもんです。

まったくリアリティがない。
と思ってる氷河期世代でした。(2016/12/17 10:01)

>新入社員が「うちらの同期は仲がいい」「うちらの同期はまとまらない」などと聞くにつけ、
毎回気持ち悪さを感じる。この意識は無意識にもずっと続いて、遅れをとった人や外の人は入れない世界なのじゃないか。

その同期間でも蹴落としあい、地雷避けのサバイバルレースです。
内定式や入社後の研修で同世代(学部卒・院卒で年齢の差はあれど)が集まると、男女どちらもスクールカーストの延長のような探り合いというか、学生時代のカーストの位置を会話で探り「関わってはいけない」地雷タイプを探し当てます。90~00年代のいじめ、ネット炎上を経験した世代はこの辺に敏感です。表向きは真面目そうで人当たりが良くても、面倒そうなタイプは徹底的に無視・排除します。そして上司・先輩・派遣の女性・中途の社員・後輩に対しキャラを使い分けます。当たり障りないキャラでいるために。
入社して何年たっても、同期の限られた(ごく一部の結束の)輪に入れなかった地雷は飲み会も結婚式も雑談も入れてもらえません。これは仕事の業績ではなく、学生時代のカーストと内定式のキャラで決まります。(2016/12/13 15:09)

今回で確信したけど、河合さんのいつも憂慮していることを解決する方法は
社会主義になるしかないですね。
現時点でもそれっぽい社会構造の先進国が日本ですので。(2016/12/13 13:07)

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