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介護離職の先に待つ「悲惨な現実」

負のスパイラルが生む「孤独死」「老後破産」「下流老人」

2015年12月22日(火)

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 2015年が、終わろうとしている。「マーティとドク」は、アメリカの人気深夜トーク番組に登場し“スマホ”に興奮してたけど、“デロリアン”から見た2015年とは、ちょっとばかり違う2015年だったように思う。

 京都で61年ぶりとなる20センチもの積雪からスタートした2015年は、とにかく重かった。

 フランス風刺週刊紙「シャルリー・エブド」襲撃事件、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」による日本人殺害事件、チュニジア首都チュニスのバルドー博物館銃撃事件、安保法案成立、東芝の不正会計問題発覚、タイ首都バンコクで連続爆破テロ事件、国内最大の指定暴力団「山口組」が分裂、フランス・パリ中心部で連続テロ事件、etc、etc……。

 どれもこれも、“重い事件”ばかりだ。

 中でも、“家族の重さ”を痛感させられる事件が多かった。

 つい先日も、70代の男が「介護に疲れて首を絞めた」と、妻とみられる女性の遺体を車に乗せて出頭。先月には、介護状態にあった高齢の両親をクルマに乗せて無理心中を図ったとして、47歳の女性が逮捕。個人的にも、“親の変化”で……、うん、……重かった。

 「夫婦別姓」に対する最高裁の判決も、家族の重さか?
 現実には、旧姓で仕事を続け、出産、育児、介護と、家族としての役割を果たしている人たちはたくさんいる。

 中には、離婚したあとも夫の姓を使い続ける女性たちもいる(離婚した場合、旧姓に戻すか、夫の姓で新たな戸籍を作るかが選択可能)。
 理由は、仕事上の都合だ。

 長年、仕事をしてきた女性が、離婚したからと旧姓に戻せば、めんどくさいことになる。

 離婚したことをわざわざ他人に言いたくもなければ、「結婚おめでとう!」なんて勘違いもされたくない。私は、私。

 「夫婦=家族」という、横の家族は壊れても(=離婚)、姓は一緒。

 「親子=家族」という、縦の家族は、姓が異なっても家族は家族、だ。

 職場は、家庭との戦いにおいて、圧倒的優位を占めているにもかかわらず、なぜ、こういうときだけ、リアルとそぐわない家族レジームを押し付けるのか。いや、押し付けているのは、企業ではなく、国だ。

 「家族と仕事」ーー。なぜ、だろう。「ワークライフバランス」って書くとポジティブな感じがするのに、日本語にした途端、重たくなる。

 育児と仕事、介護と仕事、病と仕事…………。
 どれもこれも、とてつもなくしんどい。
 とりわけ「介護離職」の先にあるモノの姿が、おぼろげに見えてきた、2015年だった。

 そこで、今年最後のコラムは、「家族と仕事」について、介護の窓からアレコレ考えてみます。

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「介護離職の先に待つ「悲惨な現実」」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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