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観光需要を持続させるカギを握る「掛け算」

名所・旧跡頼りの一本足観光から脱却する発想を

2015年8月3日(月)

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円安で日本を訪れる外国人観光客が増加し、消費を下支えしている。写真は東京・浅草の浅草寺境内(写真:AP/アフロ)

 インバウンド(訪日外国人)の爆買いで、業績が目に見えて向上する小売りが出てくるなど、観光が日本の経済にプラスの影響を与え始めている。たいへん結構なことなのだが、これをどう持続させていくかが、気になって仕方がない。

 14年半ほど航空会社に勤めていたことがある。当時は、日本経済が絶好調。経済成長に伴い、日本人の海外旅行者もうなぎ登りに増え始めていた。

 特にジャンボ機、そしてジャルパックに代表されるパッケージツアーの登場は、旅行先の観光事情、先方から見るとインバウンド事情を劇的に変えるインパクトがあったように思う。旗を持った添乗員を先頭に、メガネをかけ、首からカメラを下げてぞろぞろ歩く。こういった日本人団体客を揶揄するカートゥーン(漫画)が、海外メディアに頻繁に掲載されていた。

 急激に増えた日本人観光客を目当てに、ホテルやショッピングできる場に投資マネーが向かった地域もあった。そのいくつかは、日本経済のスローダウン、そして団体旅行のブーム終焉でかなりのダメージを受けた。

 一方、日本人団体客が減少しても、高単価の個人客を(日本を含む)様々な国から引き寄せ続けている地域も存在する。

 新興経済の旅行ブームは、必ず量的、質的に変わっていくものだ。日本国内の観光目的地が、そのアップダウンを乗り越えて、長期的に魅力的であり続け、経済的にもインバウンドのメリットを享受し続ける。言い換えれば、持続可能な観光、を作り上げるということ。そのために、何が必要かを今考え、実行していく必要があると思う。

 「持続可能な観光作り」には地域特性に合わせて様々なやり方があるだろうが、効果的な戦略の一つは「掛け算」だ。名所・旧跡頼りの一本足観光ではなく、例えば、「歴史×食×観光」という掛け算を作り出す。京都やパリ、ローマといったワールドクラスの観光地は、大抵このパターンだ。

 もちろん、すべての地域が京都、パリ、ローマになれるわけではない。地元の隠れた魅力を掘り出す、あるいは、新たな「売り」を創造することが、まずはスタートラインだろう。

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「観光需要を持続させるカギを握る「掛け算」」の著者

御立 尚資

御立 尚資(みたち・たかし)

BCGシニア・パートナー

京都大学文学部卒。米ハーバード大学経営学修士。日本航空を経て現在に至る。事業戦略、グループ経営、M&Aなどの戦略策定・実行支援、経営人材育成、組織能力向上などのプロジェクトを手がける。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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